決勝2号の阪神・糸井 小幡モデルの「新相棒」で最高の結果 スタメンでは2戦連発!

[ 2021年5月10日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3-2DeNA ( 2021年5月9日    横浜 )

<D・神>5回無死三塁、勝ち越し2ランを放った糸井は敬礼ポーズ?を決める(撮影・大森 寛明)
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 阪神・糸井嘉男外野手(39)が9日のDeNA戦で決勝2号を放ち、今季最多を更新する貯金14と開幕からのデーゲーム14連勝(1分け含む)を呼んだ。同点に追いついた5回、なお無死三塁から右中間へ力強く打ち込み、先発出場に限れば“2戦連発”で存在感を示した。セ・パ両リーグ6球場で「NPBマザーズデー2021」と題した「母の日」。定位置奪回の思いも乗せた一撃だった。

 痛烈な一撃が右中間席上段に突き刺さった瞬間、糸井は拳を握りしめた。同点に追いついた5回。なお無死三塁でピープルズの内角直球を捉えた。

 「完璧でした。一気に5回で逆転できるチャンスだったので、しっかり強く振り抜こうという思いでした」

 先発出場では“2戦連発”となり、戻ったベンチではナインと笑顔でエアタッチ。テレビカメラに向かって、特別着用したピンク色のアンダーシャツを指さし、感謝を示した。「母の日」の本塁打は18年目で初めてだ。

 「大人になるにつれて親のすごさや、ありがたみは感じますし、すごく感謝している。なかなか“ありがとう”と伝える機会もないので、そういうメッセージを込めました」

 大山の離脱を受けて7日DeNA戦で待望の今季初先発。1号を放ちながら、翌8日は初昇格のロハス・ジュニアに右翼を譲り、9回に代打で中飛に倒れた。外国人枠の関係でロハスがベンチ外。再び訪れた先発の舞台で意地を見せた。今春キャンプで試し、「感触が良かった」という後輩の小幡モデルのバットを使用。“新相棒”とともに最高の結果を残した。

 先輩のエールにも応えた。今春のキャンプ地・宜野座では日本ハムでともにプレーした新庄剛志氏と再会。「苦労していると思うけど、今を乗り越えたら、もっと大きくなれる」と激励された。1号が出た際には同氏がインスタグラムで「なんか嬉しいなぁ」(原文まま)と喜んでいた。再び豪快な一撃で呼応した。

 7月で40歳。佐藤輝ら若い力で首位を快走する中、猛虎最年長として限られた出番で健在を示し、矢野監督も「素晴らしいホームランやった。一気に(逆転まで)いけたという攻撃で最高でした」とうなずいた。

 7回は左腕エスコバーに対して156キロをファウルした後、スライダーを中前打。衰えはない。8日の代打凡退で生涯打率・2999。一時的とはいえ“割り込んだ”大台を、今季初のマルチ安打で回復した。通算5000打数以上では17人しかいない領域。超人は定位置奪回を諦めていない。(長谷川 凡記)

 ≪糸井の決勝打は阪神で通算26度目≫糸井(神)の決勝打は昨季9月29日、中日戦(甲子園)5回の勝ち越し2ラン以来、阪神で通算26度目。本塁打で決めたのは12本目。NPBの生涯打率記録は4000打数以上の選手を対象としており、歴代トップは青木(ヤ)の・324(5309打数1720安打)。3割以上は26人。現役選手で3割以上は前出の青木と内川(ヤ)・303(7182打数2176安打)、糸井(神)・300(5670打数1702安打)の3人

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