阪神・佐藤輝 セ単独トップの28打点!ミスターしか獲っていない新人打点王あるぞ

[ 2021年5月9日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4-1DeNA ( 2021年5月8日    横浜 )

<D・神(8)>5回、右前適時打を放ち、クールにガッツポーズを決める佐藤輝(撮影・大森 寛明)
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 阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)が8日のDeNA戦で先制打を含む2本の適時打を放ち、開幕からのデーゲーム13連勝(1分け含む)を呼んだ。「4番・三塁」は2試合連続3度目。右寄りの守備隊形を痛烈に2度破り、28打点はリーグ単独トップに立った。新人の打点王は本塁打との2冠だった58年長嶋茂雄(巨人=29本塁打、92打点)だけ。同じ2冠に君臨し、“ミスター級”の活躍が現実味を帯びてきた。

 佐藤輝は厳しさを増す対抗策をものともしなかった。DeNAの極端な守備シフトを真正面から破り、2本の適時打を放った。

 「やっぱりランナーがいる場面で、しっかりヒットでも何でも打点を稼ぐことができてよかったです」

 4回2死三塁。ロメロが操る150キロ超の動くツーシームを2度ファウルした後、3球目で捉えた。鋭いライナーは二塁ベース後方に守っていた遊撃手・田中俊と一、二塁間を警戒していた二塁手・牧の間へ。狭い二遊間を一瞬で抜いた先制の中前打で近本を還し、直前で二飛に倒れたマルテも救った。

 5回は2死一、二塁から再びツーシームを右前適時打。「より集中して、甘い球を見逃さないように。ランナーがいたら、やっぱり相手もより厳しいところに投げてくる」。今度も狭い一、二塁間を痛快に破った。

 左側が空いた光景が視界に入っても、普段通りのスイングを貫く心意気が頼もしい。異例のシフトは球場外にも及んだ。打席に立つと、周辺の公園を散策する人たちへの注意喚起として「打球が場外まで飛ぶことがございますので、ご注意ください」とアナウンスが流れた。先月9日に右中間へ場外弾。過去には筒香(現レイズ)の在籍時にもあり、新たな“ハマスタ名物”になるかもしれない。

 2点を加えた28打点は並んでいた巨人・岡本和を抜き、初めてリーグ単独トップに立った。4番3試合で計8打点で、得点圏では6打数4安打を誇る。

 「中軸がしっかり打てば、チームが盛り上がると思うので。そういう意味では、4番でいい仕事ができたのでよかった」

 長い歴史で新人の打点王は過去に1人。「ミスター」と呼ばれたスターだけだ。58年長嶋茂雄は本塁打と打点の2冠王。現時点で同じ2冠に立ち、歩みを重ね合わせても、もう荒唐無稽ではない。

 6試合連続安打は自己最長。矢野監督からも「中身的にもしっかりしたものがある」と評価された。「もっと打点を稼いで、チームが勝てるようにやっていきたい」。早くも4番の座が、さまになりつつある。(阪井 日向)

 ○…佐藤輝(神)が28打点でリーグ単独トップに浮上。10本塁打も最多タイで現在セの2冠王だ。2リーグ制以降、新人の打点王は58年長嶋茂雄(巨=92打点)のみ。本塁打王も前記長嶋(29本)と59年桑田武(大洋=31本)の2人しかいない。

 ○…佐藤輝は代打だった1試合を含め、全34試合に出場。対戦巡目ごとの打率を見ると 

巡  試   打率 打―安 <本>
1 (15) .196 56―11 <3>
2 (13) .283 46―13 <4>
3 ( 6) .435 23―10 <3>

 カード2巡目以降は成績が上昇。プロの球に適応していることが分かる。

 ▽58年の巨人・長嶋茂雄 4月5日の国鉄との開幕戦に「3番・三塁」でデビューし、金田正一の前に4打席連続空振り三振。6月22日の大洋戦で初の1試合3発を放って2桁本塁打(12本)に到達。85試合目の8月6日広島戦からシーズン終了まで4番を務めた。全130試合にフルイニング出場し、29本塁打と92打点はリーグトップで、打率・305と37盗塁は同2位。9月19日の広島戦で本塁打を放った際の一塁ベース踏み忘れ(記録は投ゴロ)がなければ、「打率3割、30本塁打、30盗塁」のトリプルスリー達成だった。

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