日本ハム・3年目輝星 初開幕1軍へエース上沢から英才教育「凄く勉強になった」

[ 2021年1月25日 05:30 ]

ブルペンで投げ込む吉田輝(撮影・高橋茂夫)
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 日本ハムの高卒3年目右腕・吉田輝星投手(20)が24日、沖縄・名護での先乗り自主トレでブルペン投球を行い、30球を投じて順調な仕上がりをアピールした。今回の自主トレではエースの上沢直之投手(26)と連日キャッチボールを行うなど英才教育を受けており、初の開幕1軍へ貪欲な姿勢を見せている。

 ブルペンでの投球練習を終えた後だった。吉田と上沢がパイプ椅子に座って野球談議。吉田はボールを手に、リリースポイント時の球の切り方を実演するなどを熱心に語り合った。

 吉田は今月10日から名護での自主トレを開始。中旬から上沢が合流すると、キャッチボールの相手に名乗り出た。「“キャッチボールいいですか”とお願いしている。コーチから上沢さんはきれい系の直球を投げると言われていて、制球もいいし、どうやって投げているか去年から気になっていた」。高卒2年目の昨季は1軍で未勝利に終わり、3年目の巻き返しを期す右腕の必死な思いだった。

 昨年の1軍同行時に「結構面倒を見てもらっていた」という有原がレンジャーズに移籍。3年目で初の1軍キャンプスタートが決まり、その有原とWエースだった上沢に弟子入りした。課題の一つは持ち味である直球を磨くことだ。この日は沖縄入り後、4度目のブルペン投球では上沢の隣で30球の力投。投球後は上沢からフォームが安定したことを褒められ、「切りきれていないからもっと叩きつける」、「最後まで球を持つ感覚にした方がいいんじゃないか」などリリース時の球の切り方の指導を受けた。理想は「シュー」とボールが空気を切り裂く音。回転が悪いと音が濁るとする。

 キャッチボールをしていると、上沢の独り言が聞こえてくるという。上沢の「今のは違うな」などというつぶやきから上沢のフォーム、球筋を分析。「ブツブツ言っているのが聞こえてくるので引き出しに締まっておこうと。どこが駄目かを考えながらやっていて、凄く勉強になった。勝手に知識をもらっている」。キャッチボールをしていて「怖い」と感じるほど切れのある球を投げる上沢から学ぶものは多い。

 キャンプインまであと1週間。「1軍はピリピリしていると思うので、一番気合が入っている。最初から最後まで1軍で戦い抜きたい」。有原が抜け、先発投手の台頭が期待される今季。上沢から帝王学を学ぶ吉田が、投手陣の救世主となる。 (東尾 洋樹)
 

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2021年1月25日のニュース