ハンク・アーロン氏死去 86歳、黒人選手差別と闘い続けた「世界のホームランキング」

[ 2021年1月23日 05:30 ]

大リーグ通算755本塁打を記録したハンク・アーロンさん=2015年8月撮影
Photo By スポニチ

 メジャー歴代2位の755本塁打、歴代最多2297打点の記録を残したハンク・アーロン氏が死去したと22日(日本時間23日未明)、米CBSスポーツの電子版が報じた。86歳だった。22日午前に亡くなり、死因は報じていない。

 1954年にブレーブスでメジャーデビューしたアーロン氏は、1年目から2桁の13本塁打を放ち、引退する76年まで23年連続2桁本塁打し「世界のホームランキング」と呼ばれた。同時期に活躍したソフトバンク・王貞治球団会長とは日米の本塁打王として海を越えたライバル関係にもあった。74年にはベーブ・ルースの本塁打記録714本を抜き、通算755本塁打は07年にバリー・ボンズに抜かれるまで33年間大リーグ記録として輝き続けた。

 引退後はブレーブスの球団副会長などを歴任。王会長とは世界少年野球大会を提唱し普及活動にも努めた。野球選手としてのデビューはニグロ・リーグで黒人選手への差別とも闘い続けた。6日には新型コロナウイルスのワクチンを公に接種した。黒人の著名人や家族らとその過程を公開。米国内の黒人たちへワクチンが安全だというメッセージを伝えるためだったとされる。

 ◆ハンク・アーロン 1934年2月5日生まれ、米アラバマ州出身。52年にブレーブスと契約。74年のドジャース戦で715号本塁打を放ち、ベーブ・ルースの記録を抜く。76年に現役を引退し、82年に米国野球殿堂入りした。通算3298試合、3771安打、755本塁打、メジャー歴代最多の2297打点。本塁打王を4回、打点王を4回、首位打者を2回獲得し、57年にはナ・リーグMVPに輝いた。

続きを表示

この記事のフォト

2021年1月23日のニュース