日本新薬26年ぶり4強!船曳「やったりましたあ!」2回戦に続き千金打

[ 2020年12月2日 05:30 ]

第91回都市対抗野球大会準々決勝   日本新薬2ー1Honda熊本 ( 2020年12月1日    東京D )

<日本新薬・Honda熊本>サヨナラ打を放ちHonda熊本に勝利し喜ぶ船曳(中央)(撮影・会津 智海)
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 第91回都市対抗野球大会は1日、準々決勝2試合が行われた。日本新薬(京都市)がHonda熊本(大津町)にサヨナラ勝ちし、26年ぶりの4強に進出。法大出身の新人で1番の船曳海外野手(22)がサヨナラ打を放った。

 決勝打は、またも船曳のバットから生まれた。1―1の9回2死二塁。低めスライダーを捉えた打球が前進守備の中堅手の頭上を越える。2回戦の決勝弾に続き、今度は94年以来26年ぶり4強進出を決めるサヨナラ打。「やったりましたあ!」。試合後のインタビューでも興奮は冷めやらなかった。

 恩師の顔が脳裏に浮かんだ。10月9日に母校・天理の橋本武徳前監督が下行結腸がんのため75歳で死去。入学から引退まで指導を受けた最後の世代でもある船曳は「ベンチにいるだけで安心感がある。見逃し三振は絶対にアカンと言われていたので、それはしないように今までやってきました」と感謝する。

 同13日の葬儀に参列して感謝の思いを伝え、グラウンドでも教えを忠実に守った。右飛の1打席目は初球を狙い、2打席目の三振もバットを振った。殊勲のサヨナラ打は「とりあえず来た球を素直に打ち返そうと思っていた」と無心で放った。

 前日の練習後、今大会2本塁打の4番・福永を誘い、宿舎近くの銭湯へと出掛けた。「ホテル生活で、ずっとシャワーだったので。疲れもたまってきているかなということで、行きましょうと」。負ければ終わりのトーナメント戦で、オンとオフは重要。気分転換も生きた。

 都市対抗、日本選手権とも過去の最高成績は4強。きょう2日の準決勝で新たな歴史に挑戦する。「3連勝していますが、あと2連勝することが目標」。この勢いのまま、頂点まで一気に駆け上がる。(桜井 克也)

 ▼Honda熊本・渡辺正健監督 よくやったと思うけどチームは17年ぶりの4強には行けなかった。全員が悔しさを来年に生かしてほしい。

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