“しくじり先生”楽天・久保コーチが若手に授ける プロの世界を生き抜く“3カ条”とは

[ 2020年11月20日 05:30 ]

楽天の1年目右腕・津留崎(左)に助言する久保2軍投手コーチ 
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 「しくじりコーチ」が息の長い選手になるための秘訣(ひけつ)を説いた。今季限りで現役を引退した新任の楽天・久保2軍投手コーチが、厳しいプロの世界を生き抜くための「3カ条」を若い投手に授けた。

 (1)楽をしない
 (2)計画性を持つ
 (3)人の意見を聞く

 若手時代の自分を反面教師にした。自由獲得枠で02年に巨人に入団も、当初は「いかに楽をするか考えていたら後輩たちに追い抜かれた」という。人とのコミュニケーションの中に多くのヒントはあったが「プライドもあって“俺はこれでやってきた”という考えが成長の妨げになった」と振り返る。

 「計画的にやれば、こういう結果につながるというのが分かる。いろんな選手と話せば引き出しも増える」

 巨人、DeNAでは寝坊を繰り返した。故障にも苦しみ、3度の戦力外を経験。だが、それらを糧にした。現役最後を過ごした楽天では生きた教材として後輩の手本になり、今なら「失敗も成功のうち」と言い切れる。石井新監督は「選手の気持ちを理解して、大切なものを伝えてくれると思う」と期待する。

 紆余(うよ)曲折を乗り越え40歳までプレーした久保コーチは「いろいろなことを経験させてもらった。何を聞かれてもある程度は話をできると思う」と第2の人生に目を向ける。経験という財産を発展途上の投手陣に還元する。 (重光 晋太郎)

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2020年11月20日のニュース