ヤクルト・奥川 重心を落としたフォームでローテ浮上 自己最速に迫る152キロ 高津監督「いい投球」

[ 2020年11月20日 05:30 ]

フェニックスL   ヤクルト2―3ソフトバンク ( 2020年11月19日    SOKKENスタジアム )

フェニックス・リーグのソフトバンク戦で力投するヤクルト・奥川(撮影・花里 雄太)
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 ヤクルトの昨秋ドラフト1位右腕の奥川恭伸投手(19)がフェニックス・リーグのソフトバンク戦に先発し5回6安打2失点。飛躍を目指す21年型の新フォームで自己最速に2キロに迫る152キロを記録したが「まだまだ。思ったように投げられていない。悔しいですね」と反省した。

 初回に高田にいきなり先制2ランを被弾。それでも150キロ以上の直球を強気に投げ込んだ。「ちょっと良くなった」と従来より重心を落としたフォームで2回以降はしっかりと修正。任された5回まで計5三振も奪い追加点を許さなかった。

 自己評価は厳しかったが、視察した高津監督は「力を入れる場面、コントロールに神経を使う場面、いろいろと試しながらの投球に見えた。非常にいい投球だった」と評価。来季に向けては「トータルでどう打者を抑えていくか、勝ちにつなげるかを勉強していかないといけない」とさらなる成長を促した。

 今季チーム防御率は12球団ワーストの4・61。来季、高卒2年目の奥川にも開幕ローテーション入りのチャンスはある。指揮官は「入ってほしいのは理想。願いはあるけど思ってはいない。焦らせる気持ちはありません。状態が整って、そうなっていればいい」と独特な表現で期待した。

 今季はシーズン最終戦だった10日の広島戦で黒星を喫したが1軍デビューも果たした。「1軍は時間の流れが違う。試合の入り方や雰囲気も違う。経験できたのでプラスになるのかな」と奥川。その可能性は、無限大だ。 (花里 雄太)

 【2020年の奥川】1月の新人合同自主トレ期間中に右肘の炎症が発覚し、春季キャンプは2軍スタート。イースタン・リーグ開幕となった6月20日の西武戦で公式戦デビューし、自己最速タイの154キロをマーク。1回を無安打無失点に抑えた。7月下旬に上半身のコンディション不良を訴え再び、ノースロー調整。9月30日に実戦復帰を果たし、1軍のシーズン最終戦だった10日の広島戦で1軍デビューも3回途中9安打5失点で初黒星を喫した。

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