【森繁和氏 日本シリーズ展望】全試合DH制で利するのは…巨人は誰を選ぶか

[ 2020年11月20日 07:00 ]

日本シリーズ 21日開幕   巨人―ソフトバンク

巨人とソフトバンクの日本シリーズ第1戦予想オーダー
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 素直に考えれば、全試合DH制はソフトバンクに利することになるだろう。今シリーズでいえば7試合のうち4試合。慣れない打席に入るはずだった投手は投球に集中でき、チームもパ本拠地の3~5戦と同様にシーズン中と何も変わらぬ野球を貫くことができる。

 今季は交流戦が中止になった。巨人にとっては慣れないDH制。戦略が大きく変わる可能性もある。先発オーダーに並ぶ打者が8人から9人に増えれば代打要員を減らすケースが考えられる。その枠を使って投手を1人多くベンチに入れたり、守備や代走の選手を準備することも可能だ。

 継投策もDH制がある、ないでは違う。DH制がなければ投手が打席に入り、それが継投のタイミングに影響を及ぼす。ただ、原監督はDH制だからといって投手を引っ張ることはしないだろう。今シーズンは早めの継投が目立った。

 私が中日の監督、コーチを務めていた際、交流戦や日本シリーズでDH制を経験した。本来は投手のところに打者を入れられるのは攻撃面で利点になるのは確かだ。DHにふさわしい打者がいれば、より効果的になるだろう。巨人は誰を選ぶか。その采配もポイントになる。(本紙評論家)

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