西武、日本ハム・吉川獲得!12年パMVP、金銭トレードで課題の左腕補強!

[ 2020年11月20日 05:33 ]

日本ハム・吉川
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 西武が日本ハムの吉川光夫投手(32)を金銭トレードで獲得することが19日、分かった。20日にも発表される。今季は5試合の登板に終わったが12年には14勝5敗でMVPにも輝いた左腕は、慢性的に左投手が不足しているチームの補強ポイントにもマッチ。来季の2年ぶりのリーグ優勝を見据え、戦力補強に動きだした。

 来季に狙うはV奪還。西武が課題の左腕補強に動いた。この日までに日本ハムから吉川を金銭トレードで獲得することに合意した。

 吉川は06年の高校生ドラフト1巡目で日本ハムに入団し、6年目の12年に才能が一気に開花。14勝5敗、リーグトップの防御率1・71でリーグ優勝に貢献し、MVPにも輝いた。しなやかな腕の振りから最速150キロを超える直球と切れのある変化球が持ち味だったが、その後は左肘痛もあり低迷。17年から19年途中まで在籍した巨人でも輝きを取り戻すことはできなかった。

 古巣の日本ハムに復帰して2年目の今季もわずか5試合の登板に終わったが、左肘も含めコンディションは良好。西武が通算55勝の左腕に白羽の矢を立てた理由は深刻な左投手不足がある。リーグ3連覇を逃して3位だった今季は25試合目の楽天戦の榎田まで左腕の先発がなし。新外国人のノリンは1勝2敗で左肩痛を発症し、今季限りでの退団が確実だ。終盤に新人左腕の浜屋が3勝と奮起も巨人から移籍2年目のベテラン内海は1勝止まり。救援陣も今季38試合で2勝1敗、防御率2・10と奮闘した小川が16日に左肘の手術を受け、来季開幕に間に合うかは微妙な状況だ。

 今秋ドラフトでは1位で指名した最速155キロ左腕の早大・早川は4球団競合の末に外したものの、2位では最速152キロで即戦力左腕のNTT東日本・佐々木健を指名。渡辺久信GMが「即戦力左腕の獲得は、今季のうちになかったところの補強」と話し、辻監督も「左投手が欲しかった」と明かしていた。

 山川、中村、森らを擁する打線は12球団屈指の破壊力を誇る一方で、今季のチーム防御率4・28は3年連続でリーグワースト。先発、中継ぎと経験豊富な吉川の加入は、課題解消への大きな一歩だ。また、送り出す日本ハムも功労者で指導者候補でもある吉川が、新たに経験を重ねることを期待している。来季はプロ15年目。かつてのMVP腕がライオンズブルーのユニホームに袖を通し、完全復活を目指す。

 ◆吉川 光夫(よしかわ・みつお)1988年(昭63)4月6日生まれ、福岡県出身の32歳。広陵から06年高校生ドラフト1巡目で日本ハム入団。12年に14勝を挙げMVP、最優秀防御率を受賞。16年オフに大田、公文との交換トレードで石川と巨人へ移籍。19年6月に鍵谷、藤岡とのトレードで宇佐見と日本ハムへ復帰した。1メートル78、76キロ。左投げ左打ち。

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