巨人独走V背景に“原全権監督”の手腕 過密日程見越した「優勝するための補強」

[ 2020年10月31日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人3―3ヤクルト ( 2020年10月30日    東京D )

<巨・ヤ>優勝し、笑顔の原監督(撮影・吉田 剛)
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 独走Vの背景にあるのは、「原全権監督」の手腕が大きい。現場の指揮だけでなく、編成面、コーチ人事など全てをマネジメント。山口寿一オーナーは「本当に立派な手腕。コロナの特殊な状況の下でも、いい運営をやってもらっている」と全幅の信頼を寄せる。

 新型コロナウイルスの影響で開幕が3カ月も遅れた異例のシーズン。まずは過密日程を見越した「優勝するための補強」を敢行した。ひと足早く開幕した韓国、台湾プロ野球で故障が相次いだことを参考に、早い段階から他球団の戦力を調査させ、開幕後4件のトレードを成立させた。

 例えば、高梨はセ・リーグでは珍しい横手左腕。ウィーラーは直球より変化球に強く、セの野球にマッチする。見立ては正しく、故障者による戦力低下を未然に防いだ。さらに山口オーナーにいわゆる「飼い殺し」を防ぎ、球界全体の活性化を図りたいと申し出た。その理由をこう言った。

 「うちならこの選手は可能性があるかもしれない。あっちにとっては必要なパーツかもしれない」。最たる例がロッテから求められた沢村を送り出したこと。根底には「選手は個人事業主」の理念があり、働ける機会を与える。若手の積極起用もそのひとつ。育成選手は5人も支配下登録し、支配下69人中、54人を出場登録した。

 90年代から00年代にかけて、他球団の大物選手をFAなどで次々に獲得。常勝軍団の宿命だが、戦力バランスを崩して低迷した時もあった。当時はフロント主導。昨季、球団初の3度目の就任を果たした原監督はONもなし得なかった「全権」を任され、連覇をマネジメントした。かつてオーナーや会長を務めた渡辺恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆は「日本一になれるかもしれない。久しぶりだ」と期待している。 (神田 佑)

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