待望プロ1号の巨人・岸田 お立ち台でも無視され「オイオイオイオイッ!!ちょっとだけしゃべらせて」

[ 2020年10月31日 17:55 ]

セ・リーグ   巨人6―4ヤクルト ( 2020年10月31日    東京D )

<巨・ヤ>6回無死、左越えにソロ本塁打を放った岸田(右から2人目)だが、“サイレントトリートメント”のため祝福されずに肩を落とす(撮影・吉田 剛)
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 巨人の岸田行倫捕手(24)がリーグ連覇決定から一夜明けたヤクルト戦(東京D)の6回に3年目にして待望のプロ1号本塁打。ガッツポーズしながら戻ったベンチで無視されたのに続いて、試合後のお立ち台でもサイレントトリートメントの洗礼を受けた。

 岸田は6回表から捕手に入り、5―3で迎えたその裏、先頭打者として入った第1打席でこの回から登板したヤクルト2番手左腕・長谷川が1ボール2ストライクから投じた4球目、真ん中低めの148キロ直球を左中間スタンド中段にプロ1号ソロ。通算29打席目に飛び出した待望のプロ初アーチに満面笑みを浮かべ、ガッツポーズを見せながらベンチへ戻った。だが、一緒に喜んでくれるはずのチームメートたちはベンチに座ったまま微動だにせず、全員無表情。「えっ!?」と思わず声が出た岸田がぼう然としていると、坂本、ウィーラーらナインの表情が一気に緩み、祝福の嵐に。ムードメーカーでもある岸田の一発にナインがわざと無視するメジャー流のサイレントトリートメントでお祝いされていた。

 そして、チームは今季ワーストの連敗を5で止める8日ぶりの勝利。試合後、4安打の松原に続いて岸田がお立ち台に上がった。だが、なぜかインタビュアーはここで30秒近くも無言。岸田が質問を待っていると、インタビュアーは「見事なプロ初ホームランでした!以上、本日のヒーローインタビューでした!」と高らかに終了を宣言した。慌てた岸田は「オイオイオイオイッ!!」と割って入ると「ええっ!?それは…」と絶句。「ちょっとだけしゃべらせてくださいよ…」と続けて爆笑をさらった。

 そして、インタビュアーからこれがチームから要請されたこの日2度目のサイレントトリートメントだと知らされた岸田は声を立てて笑った後、改めて初本塁打を祝福され「やりました~!」と絶叫。そして「あんまり正直覚えてないんですけど、最高に気持ち良かったで~す!」とプロ初アーチの感触を振り返ると、ダイヤモンドを一周して気持ち良く戻ったベンチの空気について「あの~。ちょっとうれし過ぎて。(ナインが)座ってるっていうのは予想してなかったんで、あれ?お祝いしてくれへんなあって思ってたら、ちょっと時間たってからお祝いしてくれたんでうれしかったです」と振り返っていた。

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