ヤクルト・山崎 “大仕事”の逆転打!青木の代役「3番目」で3安打3打点

[ 2020年7月10日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト8―6中日 ( 2020年7月9日    ナゴヤD )

<中・ヤ(6)>9回1死満塁、山崎は逆転の左前2点適時打を放つ(撮影・椎名 航)
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 試合前。ヤクルト・山崎は高津監督から「魔法」をかけられた。「(3番ではなく)3番目だから」。肩の力がフッと抜けた。プロ初の3番での先発。実際に打席に入ると「めっちゃ緊張した」と冗談めかすが最終回に大仕事をやってのけた。

 1点を追う9回1死満塁。岡田の外角高め141キロ直球を捉えると前進守備の遊撃手の頭を越えた。逆転の2点適時打。「2ボールになって監督から“打っていいよ”と。積極的に仕掛けようと思った。最低でも外野まで飛ばそうという気持ちだった」。3回にも無死一、二塁から右翼線へ先制の適時二塁打を放つなど、プロ5年目で初の3番に座り3安打3打点と気を吐いた。

 3番は通常は青木だが、休養でベンチスタート。高津監督は「バント、エンドラン…。いろいろなことをする3番」というイメージで、これまで主に6番の山崎を昇格させた。出塁率の高い坂口、山田哲の1、2番、4番の村上を動かすことなく、小技も足もある「器用な3番」で勝負を懸け白星につなげ、指揮官も「最後は(本来の)3番の仕事をしてくれた」と称えた。

 日大の先輩である真中元監督が現役時代につけた背番号31を背負う山崎は「一戦必勝。目の前の試合を頑張りたい」と誓う。3位ながら首位の巨人と1・5ゲーム差。マルチな3番の存在は心強い。(黒野 有仁)

 ◆山崎 晃大朗(やまさき・こうたろう)1993年(平5)8月11日生まれ、和歌山県出身の26歳。青森山田では3年夏に県大会8強。日大に進学し、4年春には2部で打率.333をマークするなど、1部昇格に貢献。15年ドラフト5位で入団。昨年はキャリアハイの80試合に出場。50メートル5秒9の俊足。1メートル73、68キロ。左投げ左打ち。

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