広島 厳戒態勢の中、全体練習再開 8日から午前と午後の完全分離制

[ 2020年4月8日 05:30 ]

取材人数が制限されて行われた佐々岡監督のテレビ取材
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 広島は7日、3日間の全休日を終えて、マツダスタジアムでの全体練習を再開した。取材場所を1箇所に限定するなど新型コロナウイルスの感染対策が見直され、8日からは、午前(9時30分~11時30分)と午後(13時30分~15時30分)の2班に分かれた分離練習の実施が決定。厳戒態勢が敷かれた上での再始動となった。

 再始動とともに、感染症対策は最大限にまで強化された。広島県は緊急事態宣言の対象区域外ではあるものの、練習前の会議で今後の方針を再検討。きょう8日以降、全体練習を午前と午後の2班に分ける分離練習への変更が決まり、全体練習前の円陣で佐々岡監督からナインに伝えられた。これまで続けてきた全体練習からの方針転換に、指揮官は球界全体を思った。

 「開幕日が決まっていない中で、(再開日は)全員が集合すると決めていた。緊急事態宣言が出て(対象地域に)8チームがいる中で、取り組みを一緒にしないといけないのは当然だと思う」

 マツダスタジアムは、厳戒態勢となる。1軍野手18人、投手14人をそれぞれ2班に分けて、午前組は午後0時までに帰宅、その後に午後組が球場を訪問。選手の組み分けを固定することで、2班の接触を完全に封じる。コーチの2班同時の指導も最小限に抑えられる方針だ。年齢構成、ポジションなどを均等に分けることで、感染者が出た場合にチーム運営への影響を最小限にとどめることも確認された。2軍は、今日から3班に分かれた時差練習が導入される。

 「われわれカープも感染予防、1人1人が自覚を持って行動しないといけない。また収束すれば、そこに合わせるのがプロだと思う」

 練習は2時間に制限されることで、自主練習時間の確保は厳しい環境となる。「しっかりとキャンプでここまでつくり上げてきた。その体をゼロに戻すのはもったいない。短い時間でもやれることはあると思うので、しっかりと維持してほしい」。7日から取材規制も強化され、一塁ベンチ前の取材エリアが撤去された。記者はグラウンド上での選手との接触を禁止され、練習見学はスタンド席のみに限定。取材場所は屋外にある球場出口の1カ所のみで、取材対象者と記者の間には約2メートルの距離が保たれることとなった。始まりの見えないシーズン開幕へ、知恵を絞りながら手探りでの対策が続く。(河合 洋介)

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