プロ野球開幕を延期…最遅4・24案 CS、球宴“消滅”の可能性も

[ 2020年3月10日 05:30 ]

<第2回「新型コロナウイルス対策連絡会議」会見>苦悩の表情を見せる斉藤惇コミッショナー(撮影・西海健太郎)
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 プロ野球は9日、臨時の12球団代表者会議を開き、20日に予定していた開幕を延期することを決めた。その直前にはJリーグと合同で設置した新型コロナウイルス対策連絡会議の第2回会議を行い、専門家チームから延期を勧められた。今後は143試合の全日程消化を第一に4月中の開幕を目指しているものの、感染拡大の行方は依然、不透明。開幕が4月24日までずれ込むことも想定しているが、最悪の場合、オールスター戦やクライマックスシリーズ(CS)が消滅する可能性もある。

 プロ野球界が苦渋の決断を下した。午前中の対策連絡会議で専門家チームから、(1)感染拡大が止まっておらず、(2)各球団で啓発や物品準備などの時間が足りない、との現状を鑑みて「延期が望ましい」と中間答申を受けた。12球団全会一致で延期を決定し、険しい表情で斉藤惇コミッショナー(80)が語った。

 「オープン戦の無観客も苦しかったが、それ以上に大変苦しい判断だった。お客さまを入れて143試合行う、これを最優先したい。遅くとも4月中の開幕を目指している」

 東日本大震災が起きた11年以来、9年ぶりの開幕延期。斉藤コミッショナーは「選手、スタッフや家族を守り、何よりファンを守りたい。同時にプロ野球の文化を守らなければならない」と述べ、最善の準備と同時に開幕日を複数想定し、日程調整を本格化させた。

 4月中の開幕候補日はカード頭で週末も重なる金曜日の3、10、17、24日が挙がる。ただ開幕への準備も含め「球団からは10日くらい前までには(決めてほしい)と言われている」と斉藤コミッショナー。3日は現実的には難しい状況だ。逆に最も開幕へ日数を要する24日だと、日程の再編作業が至難となる。

 4・3開幕なら延期分の70試合、4・24なら168試合を組み込む。今季は東京五輪の中断期間が7月21日~8月13日にあり、日程がタイト。日本シリーズは11月7~15日を予定する。同20日開幕の明治神宮大会が神宮で、同22日開幕の都市対抗が東京ドームで組まれており、大幅な後ろ倒しも容易ではない。

 昨季の1試合平均観客動員は3万人超。入場料の単価が3000円とすると、1試合当たり約1億円の収入を失う。143試合開催を最優先することで12球団は意見が一致し、オールスター戦、CSの優先順位は下。短縮や中止を余儀なくされる可能性が生じる。戦力均衡をはかる意味で中断される五輪期間の開催や、ダブルヘッダーも選択肢として議論される余地はある。

 斉藤コミッショナーは「143試合のために、難しい算数を解かないといけない。いくつかのイベントをやらないとか、寒くなっても延ばすとか、いろいろあると思う」と話した。開幕日のメドや20日以降の予定などは、12日に再び12球団代表者会議で協議する。「病気での重い空気を振り払う意味でも、スポーツに課せられた使命を受け止め、国民に元気を与えるべくやっていきたい」。前例のない苦境で、あらゆる手段を模索する。(後藤 茂樹)

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