12球団別今季達成可能な記録 史上4人目250Sは?平成生まれ初の通算250本塁打も…

[ 2020年2月19日 20:00 ]

上段左から巨人の菅野、阪神の藤川、下段左から西武の山川、日本ハムの中田
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 プロ野球のオープン戦の開幕。レギュラーシーズンは、東京五輪が開催されるため例年より1週間早い、1カ月後の3月20日に開幕する。今季はどんなドラマが生まれるのか…12球団、それぞれの今季の注目の記録を追ってみた。

 【セ・リーグ】

 巨人・菅野 通算100勝にあと13勝 1966年のドラフト制以降では5人目

 菅野は通算100勝にあと13勝。昨年まで176試合に登板しているが、100勝の最速記録は39年スタルヒン(巨)の165試合。200試合以内の達成は11年和田(ソ=200試合)まで8人いる。うち、66年のドラフト制以降では和田の他に06年松坂(西=191試合)、同年上原(巨=191試合)、85年江川(巨=193試合)といるだけ。今季24試合目までに到達すれば5人目だ。菅野は入団7シーズンで6度2桁勝利。ドラフト制後の巨人で入団8シーズンで7度以上2桁勝利を挙げれば、堀内8度、江川7度に次いで3人目になる。

 DeNA・ソト100本塁打あと「16」リーグ記録更新なるか

 ソトは18年41本、19年43本で2年連続本塁打王。来日1年目から2年連続40発以上でキングに輝いたのは03、04年ウッズ(横浜)に次いで2人目だった。来日1年目から3年連続40本以上だと01~03年カブレラ(西)と並ぶ最多記録。ただし、カブレラは01、03年は本塁打王を逃しており、3年連続40本以上で本塁打王なら史上初になる。ソトは通算248試合に出場し、100本塁打にはあと16本。100本塁打の最速は90年ブライアント(近鉄)246試合だが、セでは85年バースの304試合(歴代4位)。ソトにリーグ記録更新の期待がかかる。

 阪神・球児 史上4人目250Sまであと「9」

 今季40歳を迎える藤川は通算250セーブにあと9。通算250セーブ以上は岩瀬(中)407S、高津(ヤ)286S、佐々木(横浜)252Sといて、藤川が達成すれば史上4人目。佐々木までは11セーブに迫っており、今季中の3傑入りを視野に入れている。通算登板は766試合。史上8人目となる通算800試合にはあと34試合とこちらも達成の可能性が高い。通算250セーブの最年長は佐々木の37歳1カ月で、同じく通算800試合は岩瀬の37歳10カ月。藤川が達成すればいずれも最年長記録更新となる。

 広島・菊池涼 通算300犠打のスピード3傑入り到達なるか

 菊池涼は通算300犠打にあと22。過去8シーズンで5度30犠打以上を記録しており、今季中に届きそう。通算300犠打のスピード3傑は(1)95年川相(巨)910試合(2)91年平野(西)1188試合(3)17年田中(ヤ)1247試合。昨年まで1047試合の菊池涼が3傑入りを目指す。また、通算犠打の球団記録は正田の282。こちらは開幕直後にも抜き去りそうだ。通算100本塁打にはあと15本。100本塁打以上で300犠打以上は伊東(西=156本塁打、305犠打)だけ。菊池涼が達成すれば史上2人目、セでは初めてになる。

 中日・大島 球団最速通算1500安打なるか?あと「58」

 大島は通算1500安打にあと58本。12年から昨年まで8年連続100安打以上しており、今季中の達成が濃厚だ。中日の1500安打スピード3傑は(1)井端1360試合(2)谷沢1401試合(3)立浪1412試合。通算1313試合の大島が開幕46試合以内でマークすれば球団記録を更新する。ちなみに昨年はチーム47試合目で58安打だった。今季は昨年の174安打に続く最多安打のタイトルも目標になる。中日で2年以上連続で最多安打を記録したのは82~84年田尾(3年連続)だけ。大島が球団2人目を目指す。

 ヤクルト・山田1000試合出場あと「36」

 山田哲は通算1000試合出場にあと36。順当なら5月上旬に届く。山田哲は現在27歳6カ月。通算1000試合の最年少は60年豊田(西鉄)の25歳5カ月だが、チームで28歳未満の達成は61年町田(27歳4カ月)93年池山(27歳8カ月)と2人。山田哲は3人目になりそうだ。通算打率算出基準の4000打数にはあと402で昨年までの打率は.297。通算打率のプロ野球記録は青木(ヤ)の.326で、チームの右打者では古田の.294が最高。4000打数到達時に402打数132安打(打率.328)ならジャスト3割だが乗せられるか。

 【パ・リーグ】

 西武・山川 球団日本人最速150号へ あと「21」

 2年連続本塁打王の山川は通算150本塁打にあと21本。18年47本、19年43本と40本台に乗せており、7月21日~8月13日の東京五輪中断前に達成するかもしれない。昨年までの出場数は428試合。150本塁打の最速記録は03年カブレラ(西)の380試合だが、日本人では秋山(西)の528試合。山川が今季99試合以内に達成すれば秋山を抜く。また、3年連続本塁打王なら11~13年バレンティン(ヤ)以来。こちらも日本人では53~56年中西(西鉄=4年)、61~68年野村(南海=8年)、62~74年王(巨=13年)に次いで4人目になる。

 ソフトバンク・バレンティン 通算300本塁打にあと「12」

 ヤクルトから移籍のバレンティンは通算300本塁打にあと12本。昨年まで1022試合に出場しているが、300本塁打の到達スピード3傑は(1)08年カブレラ(オ)の934試合(2)78年田淵(神)1072試合(3)93年秋山(西)1085試合。順調なら歴代2位での達成となりそう。11~13年には3年連続本塁打王を獲得。今季手にすればローズ(近鉄、巨)と並ぶ外国人最多の4度目のキングになる。セ・パ両リーグで本塁打王なら落合(ロ、中)、前記ローズ、山崎(中、楽)に次いで史上4人目になるがどうか。

 楽天・浅村 今期中に1500安打到達なら20歳台史上7人目

 浅村は通算1500安打にあと183本。自身シーズン最多安打は西武時代の18年にマークした175本で170本以上が3度ある。今季浅村が達成してもおかしくない。現在浅村は29歳2カ月。1500安打の最年少記録は64年榎本(東京)の27歳9カ月で20歳台で達成したのは6人。今季中に届けば史上7人目になる。昨年は移籍1年目ながら33本塁打、92打点と健闘。楽天でシーズン40本塁打、100打点は07年山崎が43本塁打、108打点で記録したのがあるだけ。浅村はチーム2人目を狙いたい。

 ロッテ・益田 通算100セーブにあと「12」チーム初100S&100Hなるか

 益田は通算100セーブにあと12。昨年はチーム最多の27セーブを挙げており、達成の可能性が高い。ロッテで100セーブ以上は小林雅(227S)だけ。益田が乗せればチーム2人目だ。加えて益田は通算140ホールドをマーク。100S&100Hは増井(オ=163S、152H)ら4人いるが、ロッテで記録すれば初だ。また、500試合登板にはあと28試合。益田はプロ入り以来先発が0。ロッテで通算500試合以上は村田の604試合を筆頭に4人おり、オール救援なら藤田(523試合)に次ぎ2人目になる。

 日本ハム・中田 平成生まれ初の通算250本塁打にあと「24」

 中田は通算250本塁打にあと24本。1989年4月22日生まれで、今季31歳。達成すれば平成生まれでは初めてになる。また、チームで250本以上は張本414本、大杉、田中幸287本といるが、本塁打王を手にしたのは70、71年の大杉だけ。中田も区切りの本塁打を達成し、初キングも狙いたい。本拠の札幌ドームでは通算81本塁打をマーク。稲葉の59本を抑え、歴代単独1位を誇る。同球場のシーズン最多本塁打は04年セギノールの19本。中田がこの数字に並べば札幌ドーム通算100号の大台に乗るがどうか。

 オリックス・吉田正 通算100本塁打にあと「23」

 吉田正は通算100本塁打にあと23本。入団1年目からの本塁打は10→12→26→29と年々アップしており難しい数字ではない。新人で2桁本塁打した打者が3年以上連続で本塁打を増やしたのは59~63年張本(東映)が13→16→24→31→33と4年連続、69~72年有藤(ロッテ)が21→25→27→29、93~96年松井(巨)が11→20→22→38と3年連続でマークしたのに次ぎ4人目。今季も増やせば張本と並ぶ。18年からは2年連続全試合に出場中。オリックスで3年連続全試合出場ならイチローが94~98年に5年連続で記録して以来になるがどうか。

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