センバツ「球数500球制限」影響は? 投手の数少ない公立校には厳しい

[ 2020年1月25日 09:30 ]

磐城のエース沖
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 昨年11月に正式導入が決まった球数制限。今センバツから1人の投手につき「1週間で500球」に制限される。選手の健康管理を目的とした新ルールだが、実際チームづくりや戦い方に影響はあるのか。出場校の監督や選手に意見を聞いた。

 従来から複数投手を準備している学校が多く、特別に対策はしていないという意見が多かった。それでも星稜の林和成監督は「このルールだと、もしかしたら夏より春の方が(影響が)出るかもしれません。去年は(トーナメントの)右のブロックで、4日間で3試合という日程がありましたから」と指摘。「指導者としては2人、3人と育てないといけない使命感がある。理想を言えば、分業制を進められたらいいのだが…」と話した。

 また、天理の中村良二監督はここ2年ほどのスコアブックを見直したといい「公式戦で1週間に500球投げたとか3連投したというのはなかった。そんなに戦い方が変わることはないと思う」としたが「雨が降ったりして3連戦になった時はこのルールだと頭を悩ませることはあると思う」と述べた。大阪桐蔭の西谷浩一監督は「実際に何球で、というところは考えたことはなかったのでそういうことも考えながらになります」とした。

 一方、21世紀枠で選出された磐城はエース沖が昨秋公式戦9試合で69回2/3を投げ、絶対的な存在。捕手で主将の岩間は「公立だし(金足農の)吉田輝星さんみたいにと思うけれど、沖以外の投手も頑張ってもらわないと苦しい」と率直な思いを口にした。

 ◇今春センバツで導入される主な取り組み◇
(1)1人の1週間の総投球数を500球以内(500球となる打者完了まで投球可能)
(2)原則として3連戦を回避
(3)投球せずに敬遠できる「申告敬遠」導入
(4)健康調査票を配布し障害の有無把握
(5)障害に関する情報を共有できる環境づくり
 ※試行期間は3年。夏の地方大会でデータを収集し検討する 

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2020年1月25日のニュース