ヤクルト山田、球団史上最高5億円!イチ、松井に次ぐ高卒野手10年目大台 決意の単年契約

[ 2019年12月25日 05:30 ]

サンタ帽をかぶったつば九郎の横で笑顔を見せる山田哲(撮影・森沢裕)
Photo By スポニチ

 ヤクルトの山田哲人内野手(27)が24日、東京都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、7000万円増の年俸5億円でサインした。02年に年俸4億5000万円だったペタジーニを抜く球団史上最高年俸。複数年契約を打診されたが、決意の単年契約を結んだ。順調なら来年に国内FA権の取得要件を満たすが、まずは球団の顔として「優勝」「史上最多4度目のトリプルスリー」「東京五輪金メダル」を誓った。

 球団史上最高の評価にも、約1時間の交渉を終えた山田哲は冷静に、淡々と話した。

 「納得してサインしました。(今季を振り返り)一番は悔しさ。チームが負けたし、目標としていた数字も達成できなかった」

 来季10年目。高卒野手10年目以内での5億円到達はオリックス・イチローの8年目、巨人・松井の9年目に続き3人目だが、素直には喜べなかった。今季は142試合に出場し打率・271、35本塁打、98打点、33盗塁で5度目のベストナインに輝いたが、チームは最下位で、目標に掲げた自身4度目のトリプルスリーもならなかった。悔しさが残った。

 順調なら来季中に国内FA権の取得要件を満たす。「一つの目標にしていた。FA(宣言を)するかもしれないし、しないかもしれない。決めていないけど、取得することで選択肢は凄く増える」と語った。球団からは複数年契約を提示されたが単年を選択。交渉に当たった斎藤充弘チーム運営部参事は「複数年だと安心しちゃうというのがあるみたい」と明かした。決意の1年契約で、2020年に向かう。

 視線の先に東京五輪もある。11月のプレミア12では決勝の韓国戦で決勝3ランを放つなど優勝に貢献した。「レギュラーでもサブでも出場したい気持ちが強い。結果を出さないと呼んでいただけない」と決意を口にした。

 すでにトレーニングは再開しており、来年1月には例年通り松山で川端らと自主トレを行う予定だ。「一番は優勝すること。個人的にはトリプルスリー。打率、盗塁数、本塁打数、全ての面で今まで以上の成績を残せるように頑張りたい」。自らの将来設計にも影響する一年。キャリアハイの数字を残し、チームを引っ張る。 (黒野 有仁)

 《球団社長と面談…メジャーは「まだ考えていない」》契約更改交渉後に山田哲と面談した衣笠剛球団社長が、将来的なメジャー挑戦の意向があるかを本人に確認したことを明かし「まだ考えていないと言っていた」と話した。今オフはポスティングシステムでDeNA・筒香や巨人・山口の米移籍が決定。将来的なメジャー挑戦の意向を伝える選手も増えているが、山田哲は会見では「ご想像にお任せします」と語った。

 《日本人17人目》山田哲(ヤ)が7000万円アップの来季年俸5億円で契約を更改。年俸5億円に達した日本人は史上17人目(チーム初)。内野手では02~04年中村紀洋(近鉄)、19、20年の浅村(楽)と坂本(巨)に並ぶ歴代最高額になった。また、山田哲は来季がプロ10年目。入団10年目以内に5億円の大台を突破したのは、11年ダルビッシュ(日=5億円)、19年菅野(巨=6億5000万円)の7年目を筆頭に8人目。うち、高卒入団野手では99年イチロー(オ)の8年目、01年松井秀喜(巨)の9年目に次ぎ3人目だ。

続きを表示

2019年12月25日のニュース