プロ野球界に広がる働き方改革

[ 2019年9月12日 09:30 ]

試合前練習で清宮(右)と話をする栗山監督
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 厚生労働省が掲げる働き方改革はプロ野球界にも波及しつつある。

 大リーグではナイター明けのデーゲームでは全体練習を行わず、選手各自がそれぞれの調整法で試合に臨むが、今季は巨人も導入した。日本ハムも試合当日に福岡―札幌間の約1400キロを移動しての4月12日のロッテ戦では、試合前の打撃練習は希望者のみだけが行う方式を採用した。札幌ドーム到着が試合開始3時間前の午後3時頃。全体練習はアップも含め約50分だったため、試合に少しでもより良い状態で臨めるように疲労回復を優先させた形だ。

 試合前のシートノックもビジターでの3連戦初戦以外は行わないケースもある。緒方耕一守備チーフ兼内野守備走塁コーチは「ホームだと(ビジター練習を挟んで)時間が空くからシートノックは必ずやるけど、ビジターは試合前の練習からそのまま試合に入れるから」と説明した。栗山監督は、試合に万全の状態で臨めるなら試合前練習はしなくてもいいという柔軟な考えだ。「同じスケジュールで動いてはいるけど、(選手それぞれで)練習の中身も違う。自分でどこかに時間を見つけてやるようにする習慣をつけようとしている。自分で学んでくれないと困る。勉強を教えるんじゃなくて勉強の仕方を教えないといけない。自分でできるようにならないと大人じゃない」と力説する。

 これまでのステレオタイプに当てはめない、柔軟な働き方が求められる昨今。今後のプロ野球の働き方改革にも注目だ。(記者コラム・東尾 洋樹)

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2019年9月12日のニュース