【市川いずみの届け夏エール】監督へ恩返しを!作新学院・宇賀神君 大学で成長約束

[ 2019年8月19日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権大会 第12日準々決勝   作新学院3-6中京学院大中京 ( 2019年8月18日    甲子園 )

8回、伝令役をつとめる作新学院・宇賀神(10)(撮影・大森 寛明)
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 栃木県宇都宮市にある水道山が作新学院・宇賀神暁君と小針崇宏監督の思い出の場所。去年11月、練習試合で1回6失点を喫した宇賀神君を、指揮官はトレーニングで使っている水道山に呼びました。一緒に120の階段を昇りきると「全国制覇にはおまえの力が必要だ」と期待の言葉をかけられました。

 「練習でも自分が1番でないとチームは勝てない」と何事も先頭に立つようになりましたが、5月に右肩を負傷。全治2カ月と診断され県大会に間に合わなくなりました。7月10日、再び監督に呼ばれました。「甲子園に向けて準備してくれ」。監督に恩返しするため、フォームを変更。肩の負担を軽減するべく、腕の位置を少し下げました。回転数と球威が増し、ケガをする前よりも投球は良化しました。

 この日まで登板がなかった宇賀神君は8回に逆転されるとブルペンへ。しかし、マウンドに立つことなく夏が終わりました。「力不足です。期待してくれた監督に恩返しできず悔しい」と目を潤ませました。大会中も毎日ゴミを拾うなど心が一番成長したと話す宇賀神君。「大学で活躍します」。次の舞台での恩返しを誓いました。

 ◆市川 いずみ 京都府出身のフリーアナウンサー。山口朝日放送時代に高校野球の実況で「ANNアナウンサー賞最優秀新人賞」を受賞。高校野球検定に合格し、自宅に甲子園の土を飾るほど生粋の高校野球好き。

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2019年8月19日のニュース