ヤクルト4発再奪首 バレ2発「狙っていた」7回千金の逆転3ラン

[ 2019年4月14日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト11―6巨人 ( 2019年4月13日    東京D )

<巨・ヤ>7回2死一、二塁、3ランを放つバレンティン (撮影・白鳥 佳樹)
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 ヤクルトが13日、巨人との首位攻防第2戦を11―6で制し、単独首位に返り咲いた。主砲のウラディミール・バレンティン外野手(34)が1点ビハインドの7回2死一、二塁からバックスクリーンへ逆転3号3ランを放つなど2本塁打。3番・山田哲人内野手(26)、雄平外野手(34)とのクリーンアップで計4本塁打と長打攻勢で圧倒した。

 打った瞬間、バレンティンはスタンドインを確信した。7回2死一、二塁。吉川光の外角高めの143キロ直球を叩いた。中堅手の丸は後ろを向いたまま動かない。打球はバックスクリーンに弾んだ。  「本塁打を狙っていた。本塁打が必要だった。気持ちよかった」

 2―0の4回にも無死からヤングマンの外角への125キロスライダーをライナーで右中間席へ。今季初の1試合2発だ。3番・山田哲は初回、中堅へ先制の3号2ラン。5番・雄平も4回に右翼へ3号ソロを運んだ。クリーンアップそろい踏み。巨人相手では前回チームが日本一になった01年、7月10日(東京ドーム)の対戦での稲葉、ペタジーニ、古田以来、18年ぶりの快挙で空中戦を制した。

 最強クリーンアップの中心を務めるのが来日9年目の最強助っ人だ。今季中に国内FA権を取得し、来季から日本選手扱いとなる見通し。小川監督は「日本人ぽくなってきた」と話す。今季は2月の浦添キャンプから他の選手と積極的にコミュニケーションを取り、チームを盛り上げる姿を見て、指揮官は外国人としては異例のキャンプの手締めのあいさつ役に指名した。

 試合に先駆けて行われる全体練習前、外国人には珍しく志願して打撃練習に励むこともある。石井打撃コーチは「技術とメンタルの話は半々ぐらい。“併殺打を打ってもいい。おまえは4番なんだから”という話もします。メンタルコーディネーターですね」。豪快に見えて実は繊細な34歳が、心身ともに充実。打点はリーグ2位タイの14まで積み上げた。

 これでチームは再び首位。バレンティンは「良い位置にいる。2敗しないことが鍵。今日勝ったことで、明日に(カード終了後、首位の)可能性がつながった」。好調ヤクルト打線の中心に“和風大砲”がドカッと構えている。(黒野 有仁)

 ≪巨人戦18年ぶり快挙≫ヤクルトは3番山田哲、4番バレンティン(2本)、5番雄平と4本塁打。チームのクリーンアップ本塁打は昨年8月9日DeNA戦で今回と同じメンバーで放って以来。巨人戦では01年7月10日に3番稲葉、4番ペタジーニ(2本)、5番古田で記録して以来18年ぶりになる。この日は11点を挙げたが、今季ヤクルトの2桁得点は9、10日の広島戦(10点、15点)に次いで早くも3度目。開幕14試合目で3度の2桁得点は01年の15試合を抜くチーム最速ペースだ。ちなみに昨年の2桁得点はリーグ最少タイの7度。3度目をマークしたのは69試合目だった。

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