ロッテ大地、苦悩の新選手会長がサヨナラ打 劇的逆転で最下位脱出

[ 2019年4月10日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ5―4オリックス ( 2019年4月9日    ZOZOマリン )

サヨナラ安打の鈴木(中)はナインの手洗い祝福を受ける(撮影・西海健太郎)
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 今を懸命に生きる男の打球は鋭かった。延長10回1死満塁。ロッテ・鈴木が初球の直球を迷わず叩く。右翼線。打球が抜けると、ベンチはもう空っぽだ。

 「うれしすぎて覚えていない。自分自身“どんなことがあっても”と思っていたし、心が折れたら終わり。今を一生懸命にやるだけ」。自身3度目のサヨナラ打。悔しさを胸にひた隠してきた新選手会長は、熱い思いを一気に口にした。

 プロ8年目。昨季まで3年連続全試合出場ながら、レアードに三塁の定位置を譲り、開幕戦はスタメン落ちどころか出場機会もなし。連続試合出場も532でストップした。

 「めちゃくちゃ悔しかった。いつか絶対に、と思っていた」

 開幕直前、井口監督から掛けられた言葉が忘れられない。「必ずレギュラーに戻る日はあるぞ」。鈴木の辞書に「腐る」の文字はない。ベンチでは絶対に椅子に座らず、率先して声を出して仲間を鼓舞する。不振の井上が2軍落ちし、4日の西武戦から一塁で先発出場。「今までの自分では考えられない一塁だが、今は試合に出るのが楽しい」。この日の練習でも、安田ら2軍選手のノックでは「俺が受けるよ」と一塁でもり立てた。

 「声が出なくなったら選手として価値がない。ただ、声を出すことで(悔しい)気持ちを紛らわせていたのかも…」。前回のサヨナラ打は17年9月24日の日本ハム戦。井口監督の引退試合だった。二塁、遊撃など毎年のように守備位置が替わっても、必ず自分が輝く場所を見つけてきた。

 「全力で野球をやる。代えられないくらい結果を残せばいい。今はうれしいし、楽しい」。チームは最下位脱出。鈴木大地。この男がいる限りロッテは絶対に沈まない。(鈴木 勝巳)

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