工藤監督 新人合同自主トレ視察 甲斐野を高評価「楽しみだな」

[ 2019年1月29日 05:30 ]

ブルペンで投げ込む甲斐野(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンク・工藤公康監督(55)が28日、福岡県筑後市のファーム施設を訪れ、新人合同自主トレを視察した。ドラフト1位・甲斐野央投手(22=東洋大)ら6投手のブルペン投球をチェックし、好印象を口にした。上々の仕上がり具合に、新人投手の宮崎キャンプA組(1軍)スタートの可能性も出てきた。

 室内練習場のブルペンが、異様な雰囲気に変わった。工藤監督が捕手の後ろに立ち、投手陣の投球をチェック。新人投手は育成ドラフト3位の重田(国士舘大)を含め、6投手がマウンドに上がり、指揮官の目の前で全力で腕を振った。工藤監督は「みんなの仕上がり具合を確認できればと思った。新人はウオーミングアップから見たが、動けているなと思った」と納得の表情を見せた。

 フォークやスライダーを織り交ぜ、31球を投じたドラフト1位の甲斐野については「球は速いが力感がない。僕の中でいい投手の条件。楽しみだなと思っている」と高評価を口にした。159キロ右腕は「工藤監督をはじめ、いろいろな人が見ていてちょっと力んだ」と苦笑いだったが、潜在能力の高さを印象づけた。

 ドラフト2位・杉山も負けじと32球。「いいところを見せたいと思って力んでしまった。20点くらい」と反省したが、指揮官は「凄いダイナミックな投げ方をする。キャンプでも期待して見たい」とうなずいた。育成の重田についても「面白いと思う」と、将来性に期待を寄せた。

 きょう29日には監督・コーチ会議で宮崎キャンプのA、B組のメンバーを振り分ける。倉野投手コーチは「(新人投手は)育成も含めて楽しみ」と20人前後を予定しているA組投手陣に新人を抜てきする可能性を示唆。工藤監督も「Aに入る人も何人かいるかな」と続けた。2015年から指揮を執る工藤監督政権で、新人投手のA組スタートは16年ドラフト1位の田中だけ。即戦力投手として期待の懸かる今季の新人が、競争に加わることを歓迎した。

 「開幕のときに1軍にいられるように(A、B組の)どっちでもアピールしたい」と甲斐野。新人のアピールは、チーム力の底上げにつながるだけに、指揮官の表情は終始、明るかった。

 二十一世紀倶楽部による工藤監督の「夢の課外授業」が、福岡市内の板付小学校で行われた。6年生を対象に自身の小学校時代の思い出などを披露し、スポンジボールでのキャッチボールなどで触れ合った。工藤監督は「子供たちに夢や希望を与えられるように、期待に応えられるように頑張っていきたい」と話した。

 ソフトバンク・柳田が筑後市のファーム施設で自主トレを行った。ブルペンで投球練習もこなし「(1月の)自主トレはパーフェクト。(投球は)中学生くらいなら。高校生には負けますけど」とおどけた。前日のトークショーで「3番を打ちたい」と発言した主砲は、工藤監督と対面した際に「“3番がいいのか?”と。どこでも仕事しますと言いました」と笑顔だった。

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