オリ山崎颯 1メートル90の長身 直球武器に目標は大谷

[ 2018年2月7日 09:24 ]

NEWスター候補生=オリックス・山崎颯一郎投手(19)

長身から球威のあるボールを投げ込む山崎颯
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 あどけなさは消えた。高卒2年目のオリックス・山崎颯は今春キャンプ初日を初めて1軍で迎えた。

 「うれしい気持ちはないです。昨季は同級生の(山本)由伸が1軍登板している。自分は出遅れているので」。3日の守備練習の際に右足首に軽い捻挫を負ったことで4日からは2軍調整中。福良監督が「いい投球を見せてくれていただけに残念だが、無理はさせられない」と大事を取った措置を強調したように、評価や期待は不変だ。2軍は隣接球場が拠点で、今月中旬以降の紅白戦に再び呼ばれる可能性は高い。

 昨季は1軍出場はなく、2軍でも6試合で2勝1敗、防御率4・63。ただ、1メートル90の長身から投げ下ろす直球は数字以上に非凡さを感じさせる。落差の大きいカーブ、スライダーの精度も増し、昨年の秋季練習で福良監督の目に留まって抜てきされた。

 敦賀気比への入学当初から“北陸のダルビッシュ”と騒がれた。最速149キロの土台となるクセのない投球フォームの原点は、花巻東時代の現エンゼルス・大谷だ。中学時代から映像を確認するなど手本にし、「体重移動がスムーズで、きれいで滑らか。自分もしっかり力がボールに伝わる投げ方を身に付ければ、まだまだ球速は出る」と将来像を描いた。

 「大谷さんってリアル茂野吾郎ッスよね」。人気野球漫画「MAJOR」の主人公と重ねた時だけ19歳らしく笑った。「僕も大谷さんのような選手になりたい。焦らずケガを治して、まず1軍。チャンスが巡って来た時に必ず結果を残せるように」。今はまだ遠い背中を一歩ずつ追いかける。 (湯澤 涼)

 ◆山崎 颯一郎(やまざき・そういちろう)1998年(平10)6月15日生まれ、石川県加賀市出身の19歳。山代少年クラブで野球を始めた。中学では加賀ボーイズに所属し13年世界少年大会で日本代表入り。敦賀気比では春夏通算3度甲子園出場。16年ドラフト6位でオリックス入り。1メートル90、82キロ。右投げ右打ち。

 《番記者寸評》金子と西、ディクソンに加え、昨季新人ながら8勝を挙げた山岡ら右の先発陣は激戦区。それでも、福良監督が1軍に抜てきしたのは期待の表れだ。ノーワインドアップからセットポジションに変更して制球力もアップした逸材に注目する。

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2018年2月7日のニュース