巨人ドラ2畠「確かめたかった」筒香を“肝っ玉”直球攻めK斬り

[ 2017年8月21日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6―1DeNA ( 2017年8月20日    東京ドーム )

<巨・D>初回2死、筒香を三振に仕留める畠
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 4位・巨人が今後を占う大事な一戦を制した。20日、3位・DeNAを相手に3連戦3連勝。ドラフト2位新人の畠世周投手(23)が8回1失点で3勝目を挙げた。ゲーム差は2まで接近。12球団唯一のクライマックスシリーズ10年連続出場チームが、若い力で最大11あった借金を1に減らした。

 球界を代表する強打者との初対戦で、畠は自分の最大の武器を試した。初回2死走者なし。筒香への初球はこの日の最速の151キロを内角に投げ込んでストライク。その後も内角への直球を2球続け、カウントは1ボール2ストライク。最後は内角の151キロで空振り三振に仕留めた。

 「格上の選手。当たって砕けろという気持ち。持ち味のストレートがどれだけ通用するか確かめたかった。初めに(内角を)突けたので、相手も“わっ”っとなったと思う」

 内角攻めは長打を浴びるリスクを伴うが、臆することはなかった。むしろ「いいところに決まれば通用する」という手応えをつかんだ。4回は外角高めの148キロ直球で空振り三振。6回には外角低めのチェンジアップで完全にタイミングを外して遊飛に打ち取った。筒香は「直球も変化球も切れがよかった」と能力を認めた。

 完封も見えかけた8回、梶谷に右中間ソロを浴びた。それでも、自己最長の8回、自己最多の125球を投げて3安打1失点。新人王候補の浜口との同級生対決を制した。「同じルーキーに負けてたまるかという気持ちで投げた。向こうはドラフト1位。下克上をやってやる」。意気込みを体現して、プロ3勝目は東京ドームでの初白星になった。

 「負ければ(DeNAと)4ゲーム差。どうしても(チームが)3連勝したかった」

 15日のヤクルト戦が雨天中止となった影響で、登板間隔が中10日になった。球宴明けは中6日で水曜日の先発を守ってきたが、登板を重ねるたびに疲労が蓄積し、前回9日の阪神戦は明らかに球速が落ちていた。「体が思うように動かない焦りがあった」。菅野から就寝前にプロテインで栄養補給する疲労回復法を伝授され、体調管理の引き出しも増えた。

 DeNA戦は7月末から5連勝。CS進出圏を完全に射程に捉えた。目の上にいるライバルとは残り5試合。9月2度の連戦はともに週末で、ローテーション通りなら再び畠が登板する可能性がある。「次もしっかり投げたい」。若き右腕の口ぶりには自信がみなぎっていた。(重光 晋太郎)

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