1大会5本塁打の記録持つ清原 甲子園決勝で桑田に言ったひと言

[ 2017年8月21日 20:39 ]

85年の甲子園決勝・宇部商戦で1大会通算5本塁打、甲子園通算13本塁打を記録したPL学園の清原和博
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 夏の甲子園大会はベスト4が出そろい22日は準決勝が行われる。

 早実・清宮幸太郎が予選で敗れ目玉選手がいないなんて言われていたが、救世主的に出現したのが広陵の中村奨成捕手(3年)だ。初戦の中京大中京戦で1号、2号と連発。2回戦、優勝候補の秀岳館戦では試合を決める3号3ラン。そして聖光学院戦では同点の9回、ウエストボールを左翼席に叩き込み、3試合連続の4号とすばらしいパンチ力を披露した。残念ながら準々決勝の仙台育英戦はノーアーチに終わったが、まだチャンスは残されている。

 4本塁打を記録したことで、が然話題になったのが清原和博(PL学園)の持つ1大会5本塁打に並べるのか、超えることができるのかだ。ここで清原最後の夏を振り返ってみた。

 1985年、初戦(2回戦)の東海大山形戦、3回戦の津久見戦は本塁打なし。そして準々決勝の高知商戦で中山裕章から左翼席中段に特大の一発。中山がストレートの握りを見せ“男と男の勝負”を挑み、見事に挑戦を打ち砕いた。準決勝の甲西戦では2本塁打。普通3本打てば甲子園トップのはずが、決勝で戦うことになる宇部商の藤井進が準決勝までに4本塁打をマークしていた。

 思わぬライバル出現。本塁打が2位で終わるなんて清原のプライドが許さなかった。決勝の試合前、清原は桑田真澄に声をかけた。「藤井には絶対(本塁打を)打たすなよ」。その言葉通り、中堅へ三塁打を許したが本塁打は打たせなかった。その間に清原は同点となる4号、5号を左翼、中堅左に打ち込み優勝とともに“キング”の称号を手に入れた。

 清原は常々「練習試合で何本打ったとか関係ない。甲子園で何本打ったかや」と春夏合わせ13本塁打を放った男らしいセリフを吐く。今から32年前、ドラフト1位が契約金1億円の時代ではなかったから「ホームランを打って、これで契約金が1000万上がったなんて考えたよ」と笑った。

 甲子園通算、1大会最多とも単独で君臨する清原。中村が清原の“単独”を消せるのか。22日、天理戦のプレーボールは午前10時にかかる。

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