阪神・秋山　粘った１勝　７回途中まで強気の投球

[ 2017年4月13日 05:55 ]

セ・リーグ阪神８―６ＤｅＮＡ（ 2017年4月12日横浜）

　少しホロ苦い味はしても、阪神・秋山にとっては大きな今季初白星だった。２度目の先発登板でストライク先行の強気の投球。裏目に出て有利なカウントから打たれる場面もあっても、４回には自ら一挙６得点に貢献する右前打を放つなど大量援護にも守られ、６回０／３５失点の粘投で猛虎に貯金を呼んだ。

　「ストライクが揃いすぎてしまう悪いところは出たけど、４、５、６回は立ち直れることができたと思う。今日は５失点という形でも、野手のみなさんが打ってもらって勝ちがついた。次はしっかり投げたい」

　初回は３者凡退に抑えて好発進。１―０の２回は先頭の筒香、宮崎の連打で無死二、三塁とされ、倉本の遊ゴロの間に追いつかれた。なお２死三塁では、戸柱を簡単に２ストライクに追い込んでからファウルで粘られて勝ち越しの左前適時打。さらに一、二塁となって桑原にはストライクからの３球目を左前適時打され、この回に３点を奪われた。

　香田投手コーチは「全体的に（ストライクゾーンの）枠の中で勝負しすぎた」と指摘した。それでも、４回以降は立ち直り、前回登板に続いて７回途中まで投げたことは高評価。雨天中止となった１１日に先発だった藤浪をスライドさせずに秋山を投げさせた経緯もあり「登板日を動かさずに投げさせているのは我々の信頼感の表れだから」と次回に期待をかけた。

　例年オープン戦や２軍戦ではアピールしても、１軍ではなかなか結果が出なかった。昨年９月１６日のＤｅＮＡ戦（甲子園）で実に１５３９日ぶりの勝利。今年は早くも１勝目をつかんだ。未完の大器と言われ続けた大型右腕が、幸先のいい白星をきっかけに今季こそ殻を破る。（山添　晴治）

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