広島ドラ3床田 プロ1勝!ドラ1加藤に続き9連勝つないだ

[ 2017年4月13日 05:30 ]

セ・リーグ   広島9―5巨人 ( 2017年4月12日    東京ドーム )

<巨・広>プロ初勝利を挙げ緒方監督(右)から祝福されるプロ初勝利の床田
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 広島のドラフト3位・床田寛樹投手(22)が12日、巨人戦で今季2度目の先発マウンドに上がり、7回を5安打5失点でプロ初勝利を飾った。大ベテランの新井貴浩内野手(40)が2打席連続アーチを放つなど打線も援護し、チームは引き分けを挟んで9連勝。昨季限りで大黒柱の黒田博樹氏(42)が現役を引退したが、7日のヤクルト戦(マツダ)でもドラフト1位・加藤拓也投手(22)が初勝利をマークするなど、リーグ連覇へ若手の奮闘が快進撃を支えている。

 ヒーローインタビューに呼ばれた床田は、テレビ中継のカメラの向きが分からずまごついた。5失点したが、7回を投げきった。「頼もしい先輩ばかりでありがたい」。いわゆる「塩系」のイケメン。帽子を取ると髪にきれいに分け目がついている。「勝てて良かった」と笑い、切れ長の目が一段と細くなった。

 プロ初先発だった5日の中日戦(ナゴヤドーム)は7回途中まで3失点と好投も勝ち負けなし。そして2度目は注目度の高い巨人が相手となったが、「特に意識はしなかった。自分の球を投げるだけだった」と臆することはなかった。

 初回に阿部に2ランを浴びても、2回に新井とエルドレッドの2発で同点。その裏を3者連続三振に斬ると、3回には再び新井とエルドレッドの2発が飛び出して勝ち越した。5回には代打・村田に3ランを浴びたが、5回を終えて球数は65球と少なく、緒方監督は6、7回も新人に託した。そんな期待に応え、床田は丁寧な投球で「0」を2つ並べた。

 右足を踏み出す際にインステップし、直球がカットボール気味に動くのが特徴だ。箕面学園ではカーブが唯一の変化球だったが、中部学院大に進んでからスライダーを習得し、チェンジアップも覚えて飛躍した。入学時に60キロだった体重も、一日5、6食を続けて70キロ台まで増やし、140キロ台後半の球速を手に入れた。母校の恩師・原克隆監督からは「伸びしろはまだある。球の質を上げればチームメートのジョンソン投手のようにもなれる」と期待を受ける。

 楽天・高梨、ロッテ佐々木、チームメートの加藤、DeNA・浜口に続き、新人で5人目の白星を手に入れた。「とりあえず加藤に並べた。内容は全然だけど…」。1分けを挟む9連勝は沢村賞左腕ジョンソンが開幕戦KOされた直後に始まった。快進撃を支えるのドラフト1位・加藤や、救援から再転向した大瀬良、九里ら「ポスト黒田」の面々だ。その中で床田の左腕も輝いた。

 ◆床田 寛樹(とこだ・ひろき)1995年(平7)3月1日、兵庫県生まれの22歳。箕面学園では3年夏の大阪大会3回戦敗退。中部学院大では1年からリーグ戦に登板し、2年秋に明治神宮大会に出場。岐阜学生リーグ通算21勝。16年ドラフト3位で広島入り。1メートル81、76キロ。左投げ左打ち。

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