由伸監督 “沢村栄治魂”で偉大なOBに勝利を 22日記念試合

[ 2017年3月22日 05:30 ]

沢村栄治氏の墓参を行った(左から)長野、沢村栄治氏の長女・酒井美緒さん、高橋監督、久保球団社長                       
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 巨人・高橋監督が、伝説の大投手の魂を受け継ぐことを誓った。三重県伊勢市で行われるオープン戦、日本ハム戦を翌日に控えた21日、同市にある故・沢村栄治氏の墓を選手会長の長野と訪れ「伝統をつくりあげた先輩の一人。いろいろな思いを感じた。感謝の気持ち、我々が伝統を受け継ぎ、新しい歴史をつくらなければいけない思い」と決意を新たにした。

 沢村氏は1934年の日米野球でルー・ゲーリッグやベーブ・ルースらと激闘を繰り広げたことで有名。日本ハムにはルースの再来と言われる二刀流・大谷が所属するだけに、負けられない一戦になる。高橋監督は「(沢村氏は)ベーブ・ルースを抑えたという話を聞いている。伝統の重みを感じながら試合をしたい」と偉大なOBの出身地で勝利を届ける構えだ。

 オープン戦はここまで15試合で4勝11敗で最下位。「シーズンに向けた準備をしたい」と開幕までの4試合で弾みをつけるには、絶好のタイミングでの一戦となる。

 伊勢市倉田山公園野球場でのオープン戦は4年ぶり。今回は同氏の生誕100周年を記念した試合となり、チーム全員が永久欠番となっている沢村氏の背番号14をつける。始球式は沢村氏の長女・酒井美緒さんが登板。指揮官は「みんなが同じ背番号をつけるのはなかなかない」と大投手に敬意を示しながら、試合に臨む。 (川島 毅洋)

 ≪日米野球で9K≫1917年(大6)に三重県宇治山田市(現伊勢市)で生まれた沢村栄治は、京都商(現京都学園)を中退直後の34年11月に日米野球に出場。同20日に静岡・草薙で行われた試合では8回5安打1失点で、4者連続を含む9奪三振。ルー・ゲーリッグのソロ本塁打で0―1で敗れたが、日本が0勝16敗に終わった中での快投は語りぐさに。巨人では通算63勝。ノーヒットノーランを史上最多タイの3度記録するなど、160キロ近かったとされる直球を武器に活躍した。太平洋戦争に召集され、44年12月2日に戦死。27歳没。

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2017年3月22日のニュース