正義超え!阪神・小野が新人最速153キロ あるぞ開幕3戦目先発

[ 2017年2月28日 05:30 ]

小野は2イニングを無失点に抑える
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 阪神の小野泰己投手(22=富士大)が宜野座キャンプ第6クール3日目の27日、紅白戦に登板し2回無安打無失点と好投した。自己最速を1キロ更新する153キロを計測するなどアピールに成功し、次回は3月5日の広島とのオープン戦(甲子園)に起用されることが決定的となった。結果次第で、同じ広島が相手の4月2日の開幕3戦目(マツダ)に登板する可能性も出てきた。28日にキャンプを打ち上げる。

 マウンドに上がるたびに、首脳陣の、ファンの、期待は大きく膨らむ。今春2度目の実戦登板に臨んだ小野が、またしても、スケールの大きさを見せつけた。

 「この時期にこういう(自己最速を更新する)球が出るのは予想していなかった。驚いている部分はある。(キャンプで)投げてみて、指のかかりが良くなっているので、更新につながった」

 6回から登板し1死から高山を迎えた。「高山さんが打席に入って、絶対に抑えてやろうと思った」と珍しく闘志を見せたように140キロ台後半の直球主体に攻め、1ボール2ストライクから投じた5球目、外角低めの直球でバットに空を切らせた。勝負球の球場表示は150キロだったが、テレビ中継では153キロ。大学時代を1キロ上回る自己最速が表示された。現時点で実戦登板している12球団ルーキー投手の中では、ソフトバンク・田中の152キロを上回り「新人最速」の座にも就いた。

 「走者のいない時の投球は良かった。クイックになってフォームのバランスが悪くなる悪循環だったので、修正したい。追い込んでからフォークが抜けたのが課題」

 前回同様、フォークなど変化球の制球に苦しみ7回は1死から連続四球を与えるなど2死一、三塁のピンチを背負った。それでも、最後は北條を148キロ直球で捕飛に仕留めた。岩田、横山ら開幕ローテーション候補がこの日も投げ合う中、存在感は際立っていた。

 再度のアピールに成功したことで、開幕ローテーション入りへの青写真がおぼろげながら見えてきた。次回登板は、今季の「甲子園開幕戦」となる3月5日の広島とのオープン戦で3イニングを投げることが決定的になった。

 日曜日の登板で結果を出し続け、翌週以降も中6日で登板していけば、行き着くのは開幕カード3戦目となる4月2日の広島戦(マツダ)。舞台こそ変わるが、オープン戦で好投すれば、小野にとっても大きな自信につながるはずだ。

 「(キャンプの)疲れはない。順調に来ていて、実戦でも課題が見つかった」。ポテンシャルの高さを見せつけた宜野座のマウンドから見据える「4・2」。背番号28は、すでにサクセスロードを歩み始めているのかもしれない。

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2017年2月28日のニュース