ソフトB再奪首!内川5安打に工藤監督「今日はスーパーウッチー君」

[ 2016年9月15日 05:35 ]

<楽・ソ>2回2死二、三塁、明石の適時打で生還した二走・内川が工藤監督(左)らとタッチ

パ・リーグ ソフトバンク13―0楽天

(9月14日 コボスタ宮城)
 ソフトバンクが14日、楽天に13―0で大勝し、日本ハムがオリックスに敗れたため、6日ぶりに首位を奪回した。ゲーム差はなく、勝率で上回った。4番の内川聖一内野手(34)が初回から3回までに3打席連続適時打。3年ぶりの5安打を記録し、打線も3回までに先発全員安打で、今季最多の19安打をマークした。最短で17日に優勝マジックが再点灯する。日本ハムとともに残り試合は13。リーグ3連覇に向け、し烈なデッドヒートは最後まで続く。

 最後まで容赦はしなかった。13点リードの9回無死。内川は青山から中前打を放った。13年5月19日の中日戦(ヤフオクドーム)以来3年ぶり、自身3度目となる1試合5安打。打率も再び3割に乗せた。4番&主将にけん引され、チームも今季最多の19安打。7回に46分間の中断をもたらした猛烈な雨のように、杜の都に猛打の雨あられを降らせた。

 「意味のあるヒット、単純に多く打つよりタイムリーになるヒットを打ててよかった」

 3回までに試合の流れを決めたのも、内川だった。1点を先制して迎えた初回1死二塁で、「高めのボール球だけど、うまく打てた。よし、よし、よし!」と右前適時打。2回には打者11人7安打の猛攻で6点を加え、内川も1死一、二塁から右前打を放った。3回無死一、二塁では左前打。初回から3打席、3イニング連続タイムリーで楽天投手陣を蹴散らした。続く松田が左越え二塁打を放って、3回途中で先発全員安打。14試合ぶりの2桁得点と爆発した。

 胸突き八丁、シーズン最後の直線勝負。リーグ3連覇を目指す男たちは何をすべきかを十分に心得ている。仙台への移動日だった12日夜。選手会の呼び掛けで選手だけでなく、工藤監督、コーチら全員が市内の焼き肉店に集まった。決起集会。冒頭で工藤監督、締めは長谷川選手会長、本多らがあいさつ。内川も「残り試合は少ない。その結果で1年間やってきたことが決まる。悔いのないよう、全部出し切ろう!」と主将として熱く訴えた。思いは一つ。最後は松田の音頭で、昨季3度の祝勝会で使った合言葉「全員!熱男!」を絶叫した。最大11・5ゲーム差をひっくり返され、2位に甘んじる現状を打開しようと必死だった。

 「今日は“スーパーウッチー君”が出てくれた。決起集会でも、みんなの前で話してくれたことが良かったよ。一致団結というか、いい攻撃だった」。工藤監督は目を細めた。降雨による長い中断が明けた午後9時半すぎ、日本ハムが大敗したとの報が届いた。8日以来となる首位の座を奪回。しかし、ゲーム差はなく、その差はわずか2厘だ。15日の勝敗で再び順位が入れ替わる激戦に変わりはない。

 「1厘でも勝率の高い方が優勝する。残り13試合、一試合一試合勝つことが大事」。指揮官には、油断もおごりもなかった。 (福浦 健太郎)

 ≪最短17日M点灯≫ソフトバンクが首位再浮上。最短で17日に優勝マジックが再点灯する。日本ハムが15日オリックス戦と17日ロッテ戦に連敗しソフトバンクが17日オリックス戦に勝てばM10となる。

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