金本阪神16日にもCS完全消滅 18年ぶり甲子園広島戦5連敗

[ 2016年9月15日 06:06 ]

<神・広>交代を告げにベンチを出る金本監督は険しい表情

セ・リーグ 阪神4―6広島

(9月14日 甲子園)
 虎党のため息をかき消すほどの大歓声だった。球場には広島ファンが大集結。スタンド半分が真っ赤に染まった風景と同様にプレーでも圧倒された。逆転に成功した直後の8回。3番手で登板したサターホワイトがあっけなく救援に失敗。屈辱の逆転負けに阪神・金本監督も試合後は力がなかった。

 「7回、8回、9回で…。(今季は)あそこ(終盤)で逆転されるケースが何回もあって、それで投げるピッチャーがいなかったというね。今年1年の課題」

 今季の戦いぶりを象徴していた。7回には3点を奪って逆転に成功。その直後に悪夢が襲ったのだ。助っ人右腕が1死から鈴木に四球を与え、続く野間にはフォークを中前に運ばれて一、三塁のピンチを招いた。すかさずマウンドには捕手に加えて野手陣も集結。しかし続く安部に投じた初球が明暗を分けた。真ん中への甘いフォーク。失投を確実にはじき返された一打は右越えの2点適時二塁打となった。

 「すきを見せると、たたみ掛けてくるチームだった。(初球は)甘かった。1死から四球を出したのがいけなかった」

 決勝打を浴びたサターホワイトは制球ミスを認めた。今季はシーズン途中の6月に入団しながらも広島の脅威を実感。自身は8月16日の広島戦以来、9試合ぶりの失点を喫した。1点ビハインドの9回には4番手の松田も代打ルナにソロアーチを被弾。痛恨のダメ押し点を奪われた。絶対的な勝ちパターンの救援陣不在の状況が、リーグ覇者との決定的な違いでもあった。

 今季最後となった甲子園での広島戦に敗れ、甲子園での広島戦は98年以来となる5連敗となった。対戦成績は6勝18敗で広島戦は実に15年ぶりの2ケタ借金が確定。最短で16日にもクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が完全に消滅する。希望を捨てずに走り続けた金本阪神も、もう後がなくなった。(山本 浩之)

 ≪広島戦2桁借金は15年ぶり≫阪神は今季甲子園での広島戦を2勝8敗の大敗。98年以来18年ぶりの5連敗で終えた。カード全体でも1試合を残して6勝18敗の借金12となり2桁借金が確定。広島戦の2桁借金は01年に最多の13を喫して以来15年ぶり5度目。22日の最終戦(マツダ)も負ければ最多タイになる。

 ≪2敗もしくは1敗2分けでCS完全消滅≫チームは15日から3位のDeNAと3連戦を戦うが、2敗もしくは1敗2分けした時点でCS進出が完全消滅する。

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