マー君 岩隈に連勝 2度目元楽天同僚対決 7回0封11勝

[ 2016年8月26日 05:30 ]

<マリナーズ・ヤンキース>7回無失点で11勝目を挙げた田中(AP)

ア・リーグ ヤンキース5―0マリナーズ

(8月24日 シアトル)
 ヤンキース・田中は楽天時代の先輩に再び投げ勝った。今季2度目の対決で7回無失点。自身2年ぶりの4登板連続白星で11勝目を挙げた。

 「マウンド上では正直、意識することはない」と言ったが、ベンチから眺めた。「岩隈さんがあれだけカーブを使う投球は初めて見た」。新鮮な気持ちを覚える一方、自身も相手のデータにない緩急を駆使し、新境地を開いた。

 「序盤は力みがちだった。打たせて取っていこうとマインドを切り替えてから良くなった」

 5回までは毎回安打を許した。そこで田中もカーブを効果的に使った。前々回は1球も投げず、前回は全体の7%の7球だったが、この日は12球。4回以降では16%にあたる9球と割合を増やした。「目先を変える部分でも使いたかった。首振って要求して、途中から捕手も意図を感じてくれて」。勝負球にも用い、空振り三振も奪った。

 スプリットも、空振りを奪うだけでなく、コースに投げ分け凡打を誘った。「ここ数試合に比べ真っすぐは良かったとは思わない」とするが、十分伏線となった。変化球のアクセントを植え付けた後の6、7回は力勝負で連続3者凡退。2試合連続の無失点投球で、今季投球回数は168となり、3年目で初めてシーズン規定投球回(162回)を超えた。

 チームはワイルドカード争いで先をいくマリナーズ相手に2連勝。貯金を今季最多タイの4とした。「シアトルと争っている中で勝ち越した。非常に良かったと思う」。シーズン半ばで若返りを図った新生ヤ軍において、旗頭となるエースのエンジンは絶えずフルスロットルだ。 (後藤 茂樹)

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