阪神メッセ バットも凄いで猛打賞!虎助っ投ムーア以来14年ぶり

[ 2016年8月26日 07:32 ]

<D・神>6回無死、メッセンジャーは猛打賞となる左中間二塁打を放つ

セ・リーグ 阪神9―3DeNA

(8月25日 横浜)
 バットでも助っ人級の活躍だ。先発の阪神・メッセンジャーは、6回1失点の粘投に加えて、打撃でも来日初の3安打と大暴れし、投打でチームの勝利に貢献した。

 「仕事は投球だけじゃない。あそこ(打席)に立ってる以上はね。自分のため、チームの助けになる。確か高校の時に3安打したかな」

 3度目の快音を響かせたのは6回の第3打席だ。ペトリックのカットボールを捉えると、打球は左中間を突破。大きな体を揺らしながらの激走で一気に二塁を陥れる価値ある長打が口火となり、この回一挙4点で試合を決定付けた。

 第1打席に右前打、第2打席は中前打と3打席連続安打で球団の投手では06年の福原以来、同外国人投手に限れば02年のムーア以来14年ぶりとなる猛打賞を記録した。

 能見、藤浪らと並んで投手陣のフリー打撃でもサク越えを披露するなど「9人目の野手」としての自覚は強い。実は、理想に掲げる“強打者”が海の向こうにいる。

 「グリンキーの打撃は凄い、としか言いようがない。真似するのは難しいけど、あれだけ打てると自分も援護できるからね」

 メジャー通算6本塁打のグリンキー(ダイヤモンドバックス)は、13年に打率・328を叩き出し、優れた打者に贈られるシルバースラッガー賞も獲得した。くしくも、この日、メジャー通算2000奪三振をマークするなど投手としても超一流。虎の背番号54も「最強投手」に負けず劣らず、投打に躍動した。

 「ウイニングボールをプレゼントできて良かったよ」

 25日は、長男・ローム君の5歳の誕生日だった。最愛の存在に捧げる今季11勝目はチーム、そして一家を支える大黒柱としての意地がにじむ。実に3年4カ月ぶりに横浜で味わう勝利の美酒で、大きな壁も破った。

 「(DeNA)シリーズに勝ち越すことが大事だった。3連勝は大きいね」。93球での降板に香田投手コーチは「いろんな要素を含んで」と説明したように、次回は中4日で30日の中日戦(ナゴヤドーム)に回る可能性もある。エースの腕の見せ所だ。 (遠藤 礼)

 ▼阪神・香田投手コーチ (メッセンジャーに)先頭の長打があったからね。先頭を取るというのは鉄則だけど、その後を良く粘っていけたね。前回登板より(ボールに)角度があったし、良くなっていると思う。最多勝、奪三振王と個人タイトルもだけど、チームとしてCSの権利を獲得するまでは、そういうピッチャーが中心になるよね。

 ≪14年ぶり≫メッセンジャー(神)が来日7年目で初の3安打猛打賞。阪神の投手では福原が06年8月19日のヤクルト戦(神宮)で3安打して以来10年ぶり。チーム外国人投手ではムーアが02年8月14日の横浜戦(札幌ドーム)で、シーズン2度目の3安打を記録して以来14年ぶりになる。

続きを表示

この記事のフォト

2016年8月26日のニュース