テレビゲームがきっかけ 雄星 チェンジアップ使える!7K 開幕ゴー

[ 2016年3月18日 06:57 ]

<西・広>6回無失点の好投を見せた菊池

オープン戦 西武5-3広島

(3月17日 西武D)
 充実感と自信にあふれた。プロ7年目で自身初の開幕投手に指名された西武・菊池は6回無失点で7奪三振。「開幕前の最後の登板は“結果にこだわる”と言ってきたので、いい終わり方ができた」と振り返った。

 いきなりの大ピンチをチェンジアップで乗り切った。初回1死満塁でエルドレッド、新井を連続空振り三振。昨季の球種配分データでは、チェンジアップは直球、スライダー、カーブに続く4位の6・32%だったが、「きょうの投球で苦しい場面でも三振が取れる球だと実感した。開幕してからも頼りになる、そして自分を助けてくれる球種になる」。6回2死から、この日の最後の対戦打者となった石原もチェンジアップで三振。7三振中5三振をチェンジアップで奪った。

 もともと、菊池が13年シーズンからチェンジアップを投げ始めたのはテレビゲーム(コナミの実況パワフルプロ野球)の影響だった。左腕だとスライダーやカーブは利き腕と違う右方向へ曲がるが、ともに同じ方向に曲がるためゲームでも打ち込まれた。そこで、左方向に落ちて逃げるチェンジアップを覚える気になったという。

 今季は精度が格段に上がり、この日は今まで投げていなかった左打者にもカーブとともに投じ、「ファウルが結構取れたし、左バッターにもチェンジアップは使える」と新たな手応えも得た。もちろん、開幕戦で対戦するオリックスの糸井、T―岡田ら、左の強打者を意識しての試投だった。

 体重もベストの94キロをキープ。週1回のシャドーピッチングでフォームバランスの確認も続けている。「やることはやった。あと1週間、自信を持って調整できる」。オープン戦3試合計16回で自責1、防御率0・56。新たな宝刀を手にした左腕に怖いものはない。(東山 貴実)

 ▼西武・田辺監督(菊池について)押すところは押して、引くところは引くという緩急をつけたピッチングがで きていた。特にチェンジアップは効いてたね。十分でしょ。

続きを表示

この記事のフォト

2016年3月18日のニュース