声出し金銭授受 7球団がやっていた 広島は昨年大幅増額1人1万円

[ 2016年3月18日 06:28 ]

<西・広>試合前、円陣を組む広島ナイン

 巨人に端を発した選手が自チームの勝敗に絡んで現金をやりとりしていた問題で、新たに広島、楽天、ロッテの3球団でも公式戦の試合前の円陣での「声出し」をめぐって金銭授受があったことが17日、判明した。これで巨人、阪神、西武、ソフトバンクと合わせて7球団となった。25日の開幕を1週間後に控え、世間的には「非常識」と捉えられるような、球界内の「お金の常識」が次々に明るみになった。

 セ・リーグの臨時理事会が行われた東京都港区の日本野球機構(NPB)事務局で会見した広島の鈴木清明球団本部長は、厳しい表情で「ご祝儀として声出し役に渡す習慣があった」と明かした。選手への聴取で判明した。

 4、5年前から5連勝以上の試合を対象にし、14年までは1人1000円だったが、昨季から1人1万円に増額。昨季は6連勝が1度、5連勝が2度あった。増額した理由について、同本部長は「一昨年は5連勝が1度しかなかったので、連勝したいという中で上げた」と説明。円陣の金銭授受は野手のみ任意で、10数人が参加していた。今年1月に野球についての金銭授受を禁止するコミッショナー通達が出て以降は行っていない。

 また、練習中のノックでのミスや試合中の投球で最初の打者に四球を与えた場合など、選手間の独自ルールで1000円程度の罰金を徴収していたことも明かした。罰金は全てプールされ選手の納会や障がい者を球場招待する際のチケット購入費などに充てていた。

 緒方監督は西武プリンスドームで行われた西武戦後に対応。「考え方を改めないといけない。自覚を持って襟を正し二度とないようにやっていく」と話した。球団とNPBから選手には注意があったという。選手会副会長を務める会沢は「僕らの常識が一般の常識ではないということ。気を引き締め直してやっていかないといけない」と神妙な表情を浮かべた。

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