大谷 開幕OK!初球先頭被弾も柳田K斬り「良い調整できた」

[ 2016年3月18日 06:50 ]

<日・ソ>2回2死、大谷が柳田を空振り三振に抑える

オープン戦 日本ハム6-4ソフトバンク

(3月17日 鎌ケ谷)
 柳田斬りで、いざ開幕へ!2年連続で大役を務める日本ハム・大谷翔平投手(21)が17日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で行われたソフトバンクとのオープン戦に先発。初回に初球先頭打者アーチを浴びるなど3失点も、その後は修正し、5回4失点にまとめた。テーマに掲げたカーブで柳田悠岐外野手(27)を空振り三振に仕留めるなど収獲あり。4年目を迎えた二刀流の怪物右腕は自信を持って、3・25のマウンドに上がる。

 最終調整のテーマは決めていた。2種類のカーブだ。1―3の2回2死、打席に迎えたのはトリプルスリー男の柳田。2球で追い込むと、決め球に選んだのは「速いカーブ」だった。大きく縦に割れる125キロは低めに決まり、空振り三振。力試しにはもってこいの強打者を手玉に取った。

 「きょうはカーブを投げたかった。ある程度、カーブを多めに投げようと思っていた」。

 続く3回には先頭のカニザレスを直球と112キロの「緩いカーブ」の2球で追い込み、最後はフォークで空振り三振。昨季までは主に直球とフォークの必殺パターンで打者を圧倒してきたが、また一つ引き出しを増やした。「結果的にカウントも取れたし、空振りも取れた。まずまず良かったと思う」とうなずいた。

 JRAで16年ぶりに誕生した新人女性騎手・藤田菜七子(18)が始球式に登場したこともあり、鎌ケ谷スタジアムは平日史上最多の4187人の観衆を集めた。相手は王者ソフトバンク。昨季は2試合連続で7失点KOされるなど苦手としていた。この日も初回、先頭の福田にいきなり右越え本塁打を浴びた。先頭打者弾は14年9月21日の楽天戦(コボスタ宮城)で島内に許しているが、初球となると、プロ入り初。今季実戦登板11イニング目にして初の失点だった。その後も制球が定まらず、初回は3失点。だが、ここから2種類のカーブをアクセントに立ち直った。

 5回1死二塁から、柳田にこの日最速の159キロの初球を中前適時打され4点目を失ったが、「もうちょっと力強くいければ良かった。初球にああいう形で甘くなって打ってくる打者は良い打者」。打たれた理由と抑えられた理由は、明確に分析できていた。

 前回先発した9日のDeNA戦(鎌ケ谷)では3回途中で降雨ノーゲームとなっただけに「ある程度、球数(84球)を投げ、力を入れて投げることもできた。良い調整ができたかなと思う」。カーブのほかに、この試合では投げなかったチェンジアップも今季は大きな武器となる。2年連続の大役へ、結果よりも大事な手応えを得た。 (柳原 直之)

 ▼ソフトバンク・柳田(5回に大谷から適時打)たまたまです。真っすぐも速くて変化球も精度が高い、凄い投手。

 ▼日本ハム・栗山監督(大谷について)心配しました。初回の入り方はうまくないところがある。本人が課題を持っているならいい。(開幕は)信頼して任せている。心の底からベストピッチングをしてくれると信じている。

続きを表示

この記事のフォト

2016年3月18日のニュース