混セに終止符!石川“熱”投&V打でヤクルト14年ぶりVへM3

[ 2015年9月28日 05:30 ]

<巨・ヤ>5回1死二、三塁、菅野からタイムリーを放ち、雄叫びを上げながらガッツポーズする石川

セ・リーグ ヤクルト2-1巨人

(9月27日 東京D)
 14年目のベテランが14年ぶりのリーグVを大きく手繰り寄せた。ヤクルトは27日、2位・巨人との天王山第2戦に2―1で勝利。ゲーム差を2に広げ2年連続最下位からの優勝へ、マジックナンバー3を初点灯させた。先発の石川雅規投手(35)は発熱しながらも今季2度目の中4日で5回1失点。バットでも決勝適時打を放った。就任1年目の真中満監督(44)の最短胴上げは29日。史上まれに見る大混戦はクライマックスに向かう。

 138試合目にして、ついに優勝へのマジック「3」がともった。試合終了の瞬間、三塁側ベンチには歓喜の声が響き渡った。その中心で、石川がホッと息をついた。

 「うれしいです、それだけです。ここまで来たら内容より結果なので」

 頬は少し赤く、鼻声だった。実は3日ほど前から風邪により38度を超える高熱に見舞われた。風邪薬を服用してこの日は37度程度だったというが、首脳陣は徳山の代役先発も考えたほどだ。それでも35歳のベテランは「大事な試合に穴をあけるわけにはいかない」と今季2度目の中4日で大一番のマウンドに立った。

 今季初の中4日だった8月25日巨人戦(神宮)は山中が離脱して先発陣の駒不足だったチームの危機を救った。そこから始まった自身の連勝は6に伸び、正念場の9月は5戦5勝。高津投手コーチが「背負っているものが違う」と話す男気あふれる左腕が5回1失点で、救援陣につないだ。

 勝利への執念はバットにも乗り移った。0―0の5回1死二、三塁で打席に入ると、菅野に対し、バットを拳一握り分以上短く持ち、外角の変化球を右手一本で右前へ。これが決勝打。「たまたま。もう一度打てと言われても無理」。投げて、打って、誰よりも強い気持ちがみなぎった。

 自身が入団した02年から14年間、チームは優勝から遠ざかっている。青学大4年だった01年10月、横浜スタジアムに足を運び、優勝決定直後のヤクルトの試合を観戦した。「次の日だったかな。大学の寮の近くだったから見に行って漠然と強いな、という気持ちでした」と振り返る。しかし入団後、その喜びを経験することはなかった。待ち望んだ瞬間は確実に近づいているが「まだ優勝ではない」と気を緩めることはない。

 前日には、3年前にともに自主トレを行ったことから親交の深い中日・山本昌が現役引退を発表した。8月上旬、ナゴヤドームで顔を合わせると「最多勝獲れよ」と激励された。その言葉を胸に、09、10年に並ぶ自己最多の13勝目をつかんだ。

 石川は言った。「マジックがついたのはうれしいが、一試合一試合戦っていくことには変わりません」。14年間の思いは、間もなく結実する。(町田 利衣)

 ▼ヤクルト・真中監督(石川について)体調が悪い中で気力を振り絞って投げてくれた。(5回の先制打は)中村にバントもどうかと思ったが、石川は打撃もいい。結果的に石川に頼った形になりましたが、よく打ってくれた。

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