7回4連続代打実らず…原巨人、ベンチに鈴木だけの総力戦も無念

[ 2015年9月28日 05:30 ]

<巨・ヤ>ベンチで渋い表情の原監督

セ・リーグ 巨人1-2ヤクルト

(9月27日 東京D)
 巨人が崖っ縁に立たされた。最後は野手で残っていたのは鈴木だけ。総力戦は実らず、原監督は「粘っこく戦いましたけど2点目が遠かったということですね」と嘆いた。沸き上がる三塁側ベンチをよそに、7回、9回と2度、送りバントを失敗した寺内は敗戦後タオルを椅子に叩き付けて悔しがった。

 「こういう試合で流れをつくれないのは負けた理由になる。(自分は)ああいうところで決めてこそ(の選手)」と寺内。1点を追う7回無死一塁、原監督が勝負に出た。亀井から4者連続で代打を起用。無死一、二塁から岡本に代わった「二の矢」の寺内が3度ファウルで三振に倒れた。指揮官には「相手が100%バントと思っているときに送る。これは強気のバント」との持論がある。相手がバントと分かっていても決める。名手・寺内に託した勝負手が決まらず、後続の堂上、アンダーソンも凡退した。

 原監督は寺内のミスを「みんながカバーしないとね」とかばい「坂本、長野のところで1点というところ。そこでしょうね」と8回1死三塁の好機を逃した主軸の奮起を促した。坂本は捕邪飛。阿部の死球後、長野は空振り三振に倒れた。

 この日の観客は今季最多。実数発表となった05年以降では2番目に多い4万6797人が詰め掛けた中で、東京ドームでの連勝が12で止まった。寺内は、きょう28日の阪神戦(甲子園)に備えた大阪移動を前に約2時間の居残りバント練習。「次にチャンスをもらえれば死ぬ気で頑張ります」と話した。ヤクルトにマジック3が点灯したが、誰も諦めてはいない。原監督も「戦い方は変わらない。一戦一戦やっていくことに変わりはない」と会見を結んだ。残り4試合、死力を尽くすだけだ。(大林 幹雄)

 ▼巨人・川相ヘッドコーチ(寺内について)自分も2打席連続でバントを失敗したことがある。今後に生かして、成長してくれたらと思う。(次戦に向けて)いかに勝つかに集中したい。

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