井端の打球を好捕 最少失点に防いだ雄平の読みと勇気

[ 2015年9月28日 10:50 ]

<巨・ヤ>5回1死二、三塁、井端の打球を雄平が好捕

セ・リーグ ヤクルト2-1巨人

(9月27日 東京D)
 終わってみれば、価値あるビッグプレーだ。2点リードの5回1死二、三塁、代打・井端を迎えた場面。ヤクルトの右翼手・雄平は、定位置より前めに守り、その上で打球の傾向を頭に描いた。

 「井端さんは左方向に引っ張るか、右方向に流してくる。前に落ちる打球とライン際に切れていく打球はイメージしていました」

 内外角ギリギリに投げ分ける左腕・石川の制球の良さを考えた場合、右中間の大飛球は考えにくい。ならば右翼手として警戒するのはライン際の打球。井端のライナー性の打球は右翼線に飛んだが、雄平は倒れ込みながらキャッチした。抜けていれば同点で、さらに逆転のピンチを迎えた場面だった。「抜かれても、グラブからこぼしてもいけない場面で勝負した」。打球をイメージしていたからこそ、一直線に突っ込み、最後は一番大切な勇気も加わり、犠飛での最少失点にとどめた。

 投手から野手に転向し、1軍では昨季から主に右翼に入った。福地外野守備走塁コーチは、これまでも打球、飛距離の傾向は伝えてきたが、前後左右の細かい動きは雄平の自主性を重んじ、判断を委ねてきた。「切れていく打球は右翼では一番難しいが、素晴らしい判断だった」と同コーチ。右翼手としての成長を大一番で見せた。(倉橋 憲史)

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2015年9月28日のニュース