和田監督 勝負の秋に新布陣!守備重視、三塁・今成&中堅・大和

[ 2015年9月2日 09:20 ]

守備型のオーダー編成にシフトした和田監督

セ・リーグ 阪神 雨天中止 広島

(9月1日 甲子園)
 阪神・和田豊監督(52)がペナントレース終盤を見据えた守備重視の布陣を披露した。1回表2死で降雨ノーゲームとなった1日の広島戦(甲子園)では2番中堅で大和、左腕ジョンソンが相手にもかかわらず7番三塁には今成を先発起用した。昨年、一昨年と失速した9月の二の舞いはゴメンとばかりに新戦法で勝負の秋をにらんだ。

 9月の声とともに、和田監督が新たな引き出しを開けた。2死を取っただけで降雨ノーゲームとなった広島戦。雨中で大和が中堅、今成が三塁を守った。守備に重きを置いた布陣だった。

 「そういうことだな。すべてがそうなるかと言えば、チームの状況にもよるけれど、甲子園ではしっかり守るということだね」

 広島の先発は左腕のジョンソンだった。後半戦に入ってから先発三塁は投手の左右で新井、今成を使い分けてきた。実際にジョンソンと対戦した先週26日も先発三塁は新井だった。そんな従来の戦術からは一変。左腕戦での今成の先発起用は6月20日のヤクルト戦以来のことだった。

 25回連続無得点に抑えられていた難敵との激突。ロースコアの展開に持ち込むことを狙い、新井の長打力よりも今成の堅実な守備力を優先した。対左腕の打率・192に目をつぶってでも三塁守備を重視。「準備はしていました。大事な試合に出させてもらって、できる限り結果を出したい」。今成も意気に感じたのだろう。言葉に気合を込めた。

 大和も中堅での先発出場は7月20日の巨人戦以来約40日ぶりだった。打力重視で右の江越、左の伊藤隼を併用してきた8月との違いは明らかだ。和田監督は「(前回対戦でジョンソンに3打数2安打だった)大和も合っていた」と説明も大和の守備力を起用理由の大きな部分を占めていることは想像に難くない。

 伏線はあった。1勝2敗で負け越した先のヤクルト3連戦(甲子園)。第3戦で大量7失点の契機となった2死満塁からの大引の中越え三塁打は観ていた多くの人に「大和なら…」の想像をかき立てる一打だった。前田健に対して伊藤隼は通算15打数7安打の打率・467を誇る。2日の中堅は大和か、それとも伊藤隼か…。指揮官の起用に注目が集まる。

 チームは10年から5年連続で9月の負け越しが続いている。確かに嫌な流れを断ち切るためには新オーダーが必要なのかもしれない。今季、本拠地の甲子園球場では29勝20敗と大きく勝ち越し。勝ち試合での平均失点は1・8点だった。勝利への最短距離は、やはり『守備』。甲子園で予定される9月12試合は、とことん守り勝つ決意だ!(森田 尚忠)

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2015年9月2日のニュース