イチ日米通算2000得点 メジャー過去7人も重み「感じられない」

[ 2015年9月2日 05:30 ]

ブレーブス戦の8回、四球で出塁し、次打者の二塁打で三塁を回り生還するマーリンズのイチロー。日米通算2000得点を達成した

ナ・リーグ マーリンズ4-0ブレーブス

(8月31日 アトランタ)
 マーリンズのイチロー外野手(41)が31日(日本時間1日)のブレーブス戦で、日米通算2000得点(日658、米1342)をマークした。日本記録である王貞治氏(75)の1967得点はすでに抜いており、メジャーでは過去7人が記録している。同時に日米通算5290出塁(4203安打、977四球、110死球)となり、こちらも王氏の日本記録に並んだ。次から次へと節目を迎えるレジェンドの歩みは止まらない。

 節目のホームは価値ある形で踏んだ。1―0の8回2死走者なしから、イチローは9球粘って四球を選び出塁。続くプラードの右中間を破る二塁打で、一気に生還した。リードを2点に広げ、連敗を2で止めた。オリックス時代の92年7月26日ダイエー戦(神戸)でのプロ初得点から8437日。3280試合をかけ、日米通算2000得点を積み上げた。

 「ああ、その2000だったのか。外野で(日本人ファンから)2000って(言われて)。訳分からん。何を今更と思ったけど、そういうことだったのね」

 ただ、イチロー本人は苦笑いで関心は全く示さなかった。4月に王氏の日本記録1967得点を超えた際も、直前まで記録については知らなかった。当時も「人に還してもらう記録なんでね」と「得点」について言及した上で、「王監督の記録はどれも特別なので、ただただ光栄ですけどね」と尊敬する王氏への敬意だけを口にしていた。

 2000得点は、日本より試合数の多いメジャーでも歴代最多2295得点のリッキー・ヘンダーソンら7人しか記録していない。それでも、「だって知らなかったんだから。(重みは)感じられないでしょう」と、スタンスは崩さずに、感慨に浸ることは一切なかった。

 連敗脱出に貢献し、ダン・ジェニングズ監督も「大きな四球だった」と評したこの出塁で、日米通算5290出塁となり、こちらも王氏の日本記録に並んだ。あと1本に迫る三塁打の日本記録(115本、福本豊)や、あと2個のメジャー通算500盗塁。そしてその先に待つあと53本のピート・ローズが持つ歴代最多4256安打や、あと75本のメジャー通算3000安打まで。新たな金字塔は次から次へとやって来る。

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