T―岡田 ようやく…3月結婚の新妻へ感謝のいてまえ今季1号!

[ 2015年5月3日 05:30 ]

<オ・ソ>8回1死、T―岡田は右越えにダメ押しの今季1号ソロを放つ

パ・リーグ オリックス4-2ソフトバンク

(5月2日 京セラD)
 これが、いてまえ打線の4番やで。互いに旧球団である近鉄と南海のユニホームを着用して戦った「OSAKA CLASSIC」第2戦は、オリックスがT―岡田外野手(27)の今季1号を含む3安打2打点の活躍で制した。二塁打2本、本塁打1本のすべて長打での3安打は、いかにも「いてまえ」の主軸らしい打棒で、オリックス、近鉄両球団のファンを喜ばせる4番の働きだった。

 きれいな放物線を描いた。「いったやろ!」の歓声を聞かなくても分かる豪快な一発だった。3―1の8回、1死無走者でT―岡田が摂津の内角直球を右翼席に運ぶ。追加点のほしい場面。しかも“南海のエース”摂津を打ち砕いたのだから、ファンにはたまらない一撃だ。75打席目でようやく飛び出した今季1号に、「久しぶりすぎましたね」と笑った。

 調子は上向きだ。2回の第1打席は左翼線への二塁打で、カラバイヨの先制適時打を呼び込み、3回には中堅への適時二塁打。3本とも長打で猛打賞を決めるあたりはいてまえ打線の4番だ。「うまく下半身を使えた」と本人も手応え十分。森脇監督からも「(1号は)タイミング的に、いいところで出た。内容ある打席」と称賛された。

 大不振で、4月17日に出場選手登録を抹消。「何をやってもうまくいかない」ともがき苦しんだが、2軍でトップの位置を確認するなど、打撃の基本を再チェックすると自然と状態が上がってきた。同28日に昇格後は、5試合で18打数10安打、打率・556。今や頼れる4番になった。

 実はキャンプイン当初に悩まされた左肩痛の影響で、その後は打撃を崩していた。誰にも言えない悩みを抱え、3月に結婚した彩夫人にも申し訳ないと思った。「それでも、変わらずに接してくれた。ぼくが(休日でも打撃練習で)打ち込めるようにしてくれた」とデートはお預け。たまった鬱憤(うっぷん)は全て、バットで晴らすつもりでいる。

 いてまえの4番。「そんな、いいもんじゃないです」と照れた。近鉄のイメージには、必ず「北川さんのホームラン」と、01年に優勝を決めた「代打逆転サヨナラ満塁優勝決定本塁打」を挙げる。尊敬する北川博敏氏(現事業本部企画事業部プロジェクトマネジャー)には、2軍打撃コーチ時代に何度も夜まで打撃指導をしてもらった。ファンの記憶に、そして歴史に残る一発こそ、浪速のアーチストが追求する道だ。最下位のチームを浮上させるためにも、1本では物足りない。

 ▼オリックス・平野佳(9回1イニングを2安打1失点。球団最多タイ通算87セーブ)チームが勝ったので良かった。あしたからもまだあるし、コンディションを上げていきたい。

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2015年5月3日のニュース