イチ超え233安打ペース!西武・秋山 打率.379ぶっちぎり首位打者

[ 2015年5月3日 07:30 ]

<楽・西>5回無死、秋山が右前打を放つ

パ・リーグ 西武3-0楽天

(5月2日 コボスタ宮城)
 打率トップをひた走る男がいる。西武の1番・秋山だ。0―0の3回2死一塁。則本の外角に投じたフォークを、うまくバットに乗せた。打球が右翼手のグラブをはじいたのを確認すると一気に三塁まで加速。先制の適時打が決勝打になった。

 「たまたま(フォークが)浮いてきたので。積極的にいくことは、ずっとやれている」

 それまでの3球は全て直球で、タイミングをズラされていた。それでも体を開かず、両腕を目いっぱい伸ばしながら右中間に運んだ。5回にも右前打し、開幕27試合で早くも15度目のマルチ安打。4月18日からトップに立つ打率を・379まで上げ、2位のソフトバンク・柳田(・330)に5分近い大差をつけている。44安打も両リーグトップで、94年イチロー(オリックス)の210本を超える233本ペース。それでも本人は「まだ、それは大丈夫です」と気にも留めない。

 好調の理由は劇的な打撃フォームの変化にある。昨年10月に右肘のクリーニング手術を受け、バットを振り始めたのは1月中旬から。「手術をしてバットが振れなかったので、思い切り変えることができた」。両腕の力みをなくし、立てていたバットを自身の方に寝かせ、担ぐように構えた。トップの位置が下がったことで、バットが出やすくなった。「スムーズに出るから、差し込まれても反対方向に打つこともできる」と田辺監督。その言葉通り、44本中、34%の15安打が逆方向だ。

 5年目で初の3割到達を目標に掲げる今季。オープン戦でも12球団トップの・459を誇った。顔が似ていることから「ウナギイヌ」の愛称を持つ西武の新安打製造機は「まずは1試合1本打つつもり。そう目標を持っている」。無安打に終わったのは、ここまでわずか3試合しかない。

 ≪ワーストタイ17三振≫西武は毎回の17三振。9回試合の最多三振は19(過去3度)だが、チームでは14年9月6日ソフトバンク戦で喫したのと並ぶワースト記録だ。もっとも、この日は3―0で勝利。17三振以上で勝ったのはソフトバンクが06年5月21日ヤクルト戦(17三振)で記録して以来9年ぶり。

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