“ハマの宇宙人”井納 プロ初完封!G菅野に並ぶ7勝

[ 2014年5月24日 05:30 ]

<日・D>試合後、中畑監督とハイタッチして、頭を叩かれる井納

交流戦 DeNA5―0日本ハム

(5月23日 札幌D)
 笑顔は一瞬。すぐに冷静な表情でナインとハイタッチをかわす姿には、エースの風格が漂っていた。DeNA・井納が散発4安打、10奪三振でプロ初完封勝利。自身の連勝も4に伸ばし、「疲れました。でも、素直に気持ちいいですね」と131球の余韻に浸った。

 プロ1年目の昨季は5勝止まり。自身の映像を見返し、「制球ミスが多い。もっと意思を持って投げきらないと」と反省した。この日の2回の先頭・ミランダへの4球目。高城のサインに4回首を振った。一呼吸置いてサインをのぞき込んだが、再び5回首を振ってスライダーを投げた。6球目に内角いっぱいの147キロ直球で見逃し三振。意思が宿った球だった。

 前回登板の16日の阪神戦(甲子園)では8回に1点を失い完封を逃したが、今回は5回2死三塁、6回2死三塁で後続を断ち、最後も9回2死二塁をしのぎ、同じ失敗を繰り返さなかった。「ベース上で勝負できた」と振り返った。

 札幌ドームは縁起の良い球場だ。NTT東日本に在籍時、12年6月21日のJABA北海道大会で七十七銀行に4安打完封勝利。2年後、プロの舞台で再現した。これで勝ち星は再び巨人・菅野に並ぶリーグトップの7勝。井納自身は「気にしていない。僕は僕」と謙虚だったが、中畑監督はチーム今季初の完封勝利に大興奮。今年初めて投手に監督賞の賞金10万円を贈ることを決め、「目標を持ったボールに感じる。本当に素晴らしい。去年2桁投手が一人もいなかったのにもう7勝目。(菅野と)いい勝負になってくる。球の質も負けていない」と、2年目右腕の成長に目を細めた。 

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