阪神ゴメス 開眼のワケ 和田監督「ぶつければいいとわかったんだろう」

[ 2014年4月20日 05:30 ]

<神・ヤ>5回、甲子園1号となる同点2ランを放つゴメス

セ・リーグ 阪神7-5ヤクルト

(4月19日 甲子園)
 待望の甲子園初アーチが5点差逆転勝ちを呼んだ。阪神のマウロ・ゴメス内野手(29)が、19日のヤクルト戦の5回に同点2ランを左翼席中段に叩き込んだ。今季2度目の3安打で3打点の活躍を見せ、開幕からの連続試合出塁も20試合に伸ばした。チームは4年ぶりの甲子園7連勝で貯金も今季最多タイ4。巨人が敗れ2位に浮上した。

 左翼のバレンティンがスタンドインする飛球に対して捕球体勢を取った。せめてもの抵抗。それほどゴメスの一発は完ぺきだった。「打った瞬間に本塁打とわかったよ」。直前に左翼ポール際へ大飛球を放っており“打ち直し”の一発。甲子園初となるダイヤモンド一周は、野球人生の中でも格別な味だった。

 「本当に気持ちいい。同点に持っていけたし、チームにとって意味のある一発。満足している」

 値千金の同点弾は一発だけを追い求めないからこそ生まれたと言っていい。2回無死では外角シンカーに必死に腕を伸ばし、右前に運んだ。3回は2点を返しなおも2死二塁で、再びシンカーを中前にはじき返すタイムリー。締めの豪快な一発も、やはりシンカーを捉えたものだった。

 広角に打ち分けた今季2度目の猛打賞は、ほんの少しのモデルチェンジから生まれた。「打席で左足を少しオープンにして構えてみた。わずかなことだけど、打ちやすいポイントを探しているんだ」。やや体を開くことで、内角の変化球を見極めやすくした。バットも17日に福留から拝借した白木のバットを使用中。現状に満足することなく好調が続く中でも試行錯誤の日々を過ごす。その勤勉さが成績につながっている。

 日本にも馴染んできた。「チームメートもいい人が多い。コミュニケーションを取ってくれるし、いい雰囲気でできている」。そしてこう続けた。「この国、チーム、仲間、ファンが大好きなんだ」。誰かを想い、戦いに挑む男は強い。

 阪神の5点差逆転勝利は昨年4月5日広島戦(マツダ)以来で、甲子園に限れば09年4月7日の広島戦以来だ。これで甲子園7連勝。こちらは10年7月27日から9月2日に7連勝(1分け挟む)を記録して以来4年ぶり。地の利を生かし、完全に波に乗っている。

 「今までは自分で球を持ち上げようとしていたから、ラインドライブがかかる打球になっていた。マツダで1本出てからは(球にバットを)ぶつければいいとわかったんだろう」と和田監督もG砲の開眼に目を細めた。チャンスをつくり、広げ、そして試合を決められる男。一人何役もこなせる4番がいれば、猛虎に怖いものはない。

 ≪記録的な快進撃≫ゴメス(神)が甲子園1号2ランを含む3安打3打点でシーズン20打点目をマーク。阪神の新外国人選手が4月中に20打点を挙げるのは92年パチョレック、02年アリアス、05年シーツに続く9年ぶり4人目だが、過去3人は国内他球団からの移籍組。来日1年目ではゴメスが初めて。出場20試合での到達はパチョレックの19試合に次ぐスピード。ゴメスはこれで開幕から20試合連続の出塁とし、89年フィルダーの持つ阪神外国人選手最長の開幕21試合連続出塁に王手をかけた。

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