大谷 マー君に見せつけられた 珍しぶ然「自分でも感じるものがあった」

[ 2013年9月7日 06:00 ]

<楽・日>田中と互角の投げ合いを続ける大谷

パ・リーグ 日本ハム2-3楽天

(9月6日 Kスタ宮城)
 開幕20連勝を達成した田中の姿を、日本ハム・大谷はベンチからしっかり目に焼き付けた。報道陣の前に現れた大谷は悔しさを押し殺すように、珍しくぶ然とした表情で答えた。「自分でも感じるものがあった。今すぐできるものではない。一つ一つやっていければ」。それだけ実力差を痛感した。

 田中との初対決。初回、岡島から見逃し三振を奪う最高の立ち上がりを見せた。しかし、アクシデントが襲ったのは4回だ。無死一塁からマギーの打球がワンバウンドして右小指付け根と左太腿内側付近に当たった。一度ベンチに下がったが、表情も変えずに再びマウンドに立つと、この回も無失点。田中相手に2点リードで5回を迎えた。

 しかし、1死二、三塁から藤田に2点適時打を浴びて同点。この回限りで降板した大谷は「大丈夫でした」と打球を受けた影響はなかったとしたが、黒木投手コーチは「アクシデントがなければ…」と言った。自身の勝ち負けはつかなかったが、自らの先発試合の不敗神話は7で止まった。

 最速155キロをマークしながら「途中から球が上ずった」と反省した大谷に対し、田中は徐々に調子を上げ、味方打線が勝ち越した7回以降は1安打も許さない貫禄の投球を見せた。試合前には珍しく「勝ちにいけ」とハッパを掛けた栗山監督は「本人が一番何を感じたのか。俺の中ではハッキリと見えた。これからプロでやっていく上で大事なことを感じたと思う」と大きな財産とすることを期待した。

 チームは田中の前に11年9月から11連敗。指揮官は就任以降一度も白星を挙げられない。19歳の黄金ルーキーもはね返された。「神の子」の壁は、あまりにも高かった。

 ▼日本ハム・横田賢一チーフトレーナー(打球が当たった大谷について)腫れはあるけれど、投げることに関しては問題ない。(一度ベンチに下がったとき)特に処置はしていないし、投げられるかの確認をしただけ。

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2013年9月7日のニュース