藤浪「光栄」月間MVP受賞 セ高卒新人では26年ぶり

[ 2013年9月7日 06:00 ]

8月月間MVPを受賞した藤浪はグラティポーズを決める

 「夏男」らしい初タイトルだ。阪神・藤浪晋太郎投手(19)が6日、広島・前田健らを抑えて8月の月間最優秀選手(月間MVP)に選ばれた。高卒新人の月間MVP選出は阪神では史上初。セ・リーグでは1987年の中日・近藤真一以来、史上2人目。セ、パ両リーグでも99年の西武・松坂大輔(現メッツ)以来の快挙となった。

 「(受賞は)素直に嬉しいですし、光栄です。(過去に受賞した)偉大な選手たちに恥じないように、やっていきたい」

 8月は登板5試合で4勝0敗、防御率1・09。11日の中日戦(ナゴヤドーム)で自己最長の9回を無失点に抑え、延長10回に味方打線が先制点を奪って8勝目を挙げ、大きな自信を手にした。印象に残る試合を問われた藤浪も「しいて挙げれば中日戦」と振り返った。

 「去年まで夏にベストコンディションを持ってきていた。そういうサイクルもあったと思う」。「夏男」を自認し、躍進を“予告”していた昨年の甲子園春夏連覇右腕。夏場も食事に気をつけ、入団時から2~3キロ増やした体重を維持した。力強さを失わなかった。

 そして、ここからが本当の勝負。「秋もしっかり結果を残したい。残りシーズン、多少の疲れもありますが、そんなことを言っていられない」。その視線の先はすでに残りシーズン、CSに向かう。「秋男」襲名にも、もちろん前向きだ。

 「(次回登板も)自分の投球をするだけです」

 7日に、本拠地では初の巨人戦に先発する。甲子園では、高校時代から登板16試合無敗を継続中で、プロ入り後は登板7試合で5勝。阪神の高卒新人が甲子園で6勝を挙げれば、67年の江夏豊、86年の遠山昭治に並んで最多タイとなる。さらに、11勝目となれば楽天・田中のルーキーイヤーの白星にも並ぶ。チームはこの日のカード初戦で見事に先勝。勢いに乗らない手はない。勝負の秋も、藤浪にお任せだ。

 ▼巨人・村田 まさか2カ月連続で獲れるとは思っていなかった。いい安打、いい本塁打がいい場面で打てたと思う。首位を走るチームのクリーンアップを打たせてもらい自信にもなっている。

 ▼ヤクルト・バレンティン 納得のいくスイングができ、打ち損じが少なかった結果が本塁打になってくれた。8月に18本の本塁打を打てたので、(日本記録更新も)いけるんじゃないかという気持ちになった。

 ▼ソフトバンク・内川 シーズンの最後へあと一踏ん張りというところで、励みになる。肋骨骨折で力を入れて振れない分、むちゃな打撃は少なかった。振らなくても飛ぶんだと気づくこともできた。

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2013年9月7日のニュース