上原 直球は抑えでメジャー2番目に遅くても打たれないワケ

[ 2013年9月7日 06:00 ]

<ヤンキース・レッドソックス>9回2死、最後の打者イチロー(左)を空振り三振に仕留め勝利を手にした上原(右)

ア・リーグ レッドソックス9―8ヤンキース

(9月5日 ニューヨーク)
 レッドソックスの上原が、ヤンキース戦で9―8の延長10回から登板。最後はイチローを空振り三振に仕留め、3者凡退で18セーブ目を挙げた。23試合、26イニング連続無失点とし、同時にこのセーブがメジャー日本人投手通算400セーブ目となった。

 「苦労したが、結果が良ければいい。最後はイチローさんを抑えようという気持ちが出すぎて、球が全部高めにいった」。これで1人の走者も許さない7試合連続パーフェクト救援となり、創設から100年以上の歴史を誇るレ軍の球団新記録となった。上原の今季直球の平均球速は89・2マイル(約144キロ)で10セーブ以上の抑え投手の中ではメジャー2番目に遅い。ただ、レ軍などで通算197勝、390セーブを挙げたデニス・エカーズリー氏も目を細める。この日に解説者として球場を訪れた同氏は「上原は技術と頭脳で勝負する精密機械だ」と絶賛した。

 2位レイズを6・5ゲーム差引き離して、残り20試合。「きょうは終わったので、またあしたから頑張る」。歓喜のゴールはもうすぐそこだ。

 ≪初Sは64年村上雅則≫上原が今季18セーブ目を挙げ、メジャー日本人投手通算400セーブを達成した。日本人初セーブは、日本人メジャー1号の村上雅則(ジャイアンツ)が64年9月22日のアストロズ戦で挙げた。通算では佐々木主浩(マリナーズ)の129セーブが最多。上原はメジャー通算32セーブで、長谷川滋利(マリナーズなど)の同33セーブにあと1に迫った。

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