やっぱり「神の子」サヨナラ勝ちでマー君14連勝

[ 2013年7月27日 06:00 ]

<楽・ロ>チームが9回裏に逆転サヨナラし14連勝となった田中は「よかったー」と胸をなでおろす

パ・リーグ 楽天3-2ロッテ

(7月26日 Kスタ宮城)
 神の子健在。勝利の女神はマー君に首ったけだ。劇的な逆転サヨナラ勝利に、さすがの田中も興奮を抑えきれなかった。

 「調子が良くなかったんで…。不敗神話?ヤバイですね!」。開幕から無傷の14連勝。ついに日本記録にあと1と迫った。昨季からは18連勝で、自身24試合連続で黒星が付いていない。「マー君、神の子、不思議な子」と言ったのは野村克也元監督だが、9回5安打2失点で連勝ストップ寸前の危機から一転、まさに神がかった白星だった。

 「両方とも初球。相手が初球から(狙って)来ているところで長打を打たれた。反省しないと」。2回2死で鈴木に先制アーチ。135キロスライダーが内角に甘く入った。6回には井口。外角低めを狙った147キロ直球が、シュート回転して真ん中に。「(2000安打の)記録は知っていた。投手として打たれたくないのは当然。決めさせたくなかったけど…。しっかり、ミスなく打たれた」。自身9試合ぶりの被弾。1試合2本塁打を許すのは昨年6月22日のロッテ戦(郡山)以来、実に1年1カ月ぶりだ。

 不敗神話を支える「センサー」に、わずかな狂いが生じた。試合の流れに対する読み、対打者の感性、ピンチでのギアチェンジ…。「僕は打者のことを、物凄く見ているから」。オリックス・伊藤の質問にそう答えたのは、22日の球宴第3戦(いわき)の試合前だ。1学年下の24歳。球宴初出場の捕手から「打者の反応をどう見ていますか?」と聞かれると、5分以上も熱心に答えた。「びっくりするぐらい、いろいろ教えてもらった。優秀な投手ほど自分で配球を組み立てるんだなと思った」と伊藤。絶対エースにとって生命線ともいえる、打者に対する皮膚感覚。「自分のミス」という痛恨の2発で負けを覚悟したが、負けなかった。

 「神がかってる?実力だよ。神様にはまだ遠い!」と星野監督。2位・ロッテとのゲーム差を3に広げる大きな白星。「(連勝は)変に意識する部分はあるけど、きょう一回、死んでると思って…。もう、怖いものはない」。田中はそう宣言した。怖いものはない。もう、どうにも止まらない。

 ▼楽天・銀次(3安打で打率を.343とし、打率トップ)首位打者というより、最後の1本がうれしい。田中を負けさせたくなかった。

 ▼楽天・ジョーンズ(4回に中前打を放ち、日米通算1999安打)自分の数字には興味がない。チームの勝利に貢献できればいい。

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2013年7月27日のニュース