中田の走塁ミス補ったベテラン・稲葉の好走塁

[ 2012年7月29日 06:00 ]

<オ・日>9回無死一塁、日本ハム・稲葉は左前打を放ち一塁走者・中田が三塁を狙う間に二塁に進む

パ・リーグ 日本ハム3―1オリックス

(7月28日 京セラD)
 たとえベテランでも、当たり前の走塁を普通にこなす。それが首位争いに踏みとどまる日本ハムの強さの一因でもある。

 同点の9回、無死一塁で稲葉が左前打。左翼・中村が体勢を崩しながら打球処理するのを見た一塁走者の中田は一気に三塁を狙った。しかし無死だっただけに暴走気味で、結局三塁で憤死した。しかし、その中継プレーの間に二塁を陥れた打者走者の稲葉は「あれは普通のプレーだけど、ああいうのが大事」。打った瞬間から次の展開を想定し、全力疾走していたからこその走塁術だった。

 「1死一塁」と「1死二塁」。相手守備陣、味方打者に与えるプレッシャーは格段に違う。結果的にその後の安打で決勝ホームを踏んだ稲葉は「中田はアウトになったけど、ああいう積極性はチームにプラス。どうしてアウトになったかだけを反省すればいい」。中田の強引な走塁を、ただのミスとして終わらせなかった主将の好走塁だった。

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2012年7月29日のニュース